【資金繰り】事業資金を調達するために金融機関から借入を行う際に、担保として提供する不動産に設定される抵当権と根抵当権の特徴と違い

会社を運営していれば、
事業資金を調達する過程で、
何度も借り入れや返済を繰り返す機会がありえます。
金融機関から借り入れを行う際には、
担保として会社が所有している不動産などに抵当権を設定する必要がありますが、
借り入れや返済の度に抵当権の設定登記および抹消登記を行うのは
とても面倒です。

そこで、
上限をあらかじめ定めて、
その範囲内であれば何度も借り入れや返済ができる『根抵当権(ねていとうけん)』という権利を活用します。
継続的な資金調達を行う際に活用されている根抵当権と根抵当権の設定登記について、
理解を深めていきましょう。

『抵当権』と『根抵当権』の特徴と違い

所有している不動産を担保に金融機関から借り入れを行う場合、
通常はその不動産に抵当権が設定されます。

抵当権とは、
借入金が返済されない場合に、
債権者である金融機関がその不動産を競売にかけて売却し、
他の債権者よりも優先して債権を回収できる権利のことです。

抵当権が設定された不動産は金融機関が担保にとりますが、
不動産の所有者は引き続きその不動産を利用できます。

たとえば、
住宅を購入するために金融機関から住宅ローンを借り入れた際には
必ずその住宅に抵当権が設定され、
所有者はそこで暮らしながら、
毎月ローンを返済していきます。

期間は契約内容や金融機関により変わりますが、
一般的にはローンの返済を3~6カ月滞納すると債権者である金融機関が
その住宅を競売にかけて
債権回収を図ります。

ただし、
抵当権は金銭消費貸借契約ごとに設定しなければなりません。

抵当権の設定登記には、
司法書士へ依頼料を支払い、
軽減措置を受けないのであれば登録免許税として債権額の0.4%を納める必要があります。
ほかにも、
必要書類を揃えるための実費など、
決して安くない費用がかかります。

借り入れや返済の度に毎回、抵当権を設定し、
抹消していたのでは、
手間もかかりますし、
抵当権の設定登記および抹消登記の費用もかさんでしまいます。

何度も借り入れや返済を繰り返すことになる事業資金の調達などには向いていません。

そこで、
資金調達の方法として、一定の範囲内で何度も借り入れや返済ができる『根抵当権』が利用されています。

根抵当権は抵当権のように担保として所有する不動産に設定されるもので、
不動産の価値に基づき、借入金の上限額が決められます。

この上限額のことを『極度額』と呼びます。
債権者である金融機関にとって極度額は貸し出せる金額の上限となり、
債務者はこの極度額の範囲であれば、
何度も借り入れたり、
返済したりすることが可能です。

根抵当権設定契約と根抵当権の設定登記

根抵当権を設定するには、
不動産の所有者(根抵当権設定者)
と金融機関(根抵当権者)の間で『根抵当権設定契約』を結びます。

この契約は、
根抵当権が担保する範囲である被担保債権の範囲や極度額などを定めるためのもので、
契約が締結されれば、
法務局に根抵当権の設定登記を申請します。

抵当権と同様に、
根抵当権の設定登記も登録免許税を納める必要があり、
その額は極度額の0.4%です。

登記された根抵当権は、
借入金を完済し債務が消滅したとしても消滅することはありません
なぜなら、
現在は債務がなかったとしても、
将来的に再び借り入れを行う可能性が残されているからです。

根抵当権を消滅させる方法は、2つあります。

1つ目は、
借入金の完済後、
将来にわたって借り入れを行う可能性がなくなったときに、
根抵当権者の合意を得て、
根抵当権の抹消登記を申請するという方法です。


2つ目は、
『元本確定』を行なった後に借入金を完済する方法です。

根抵当権は、
抵当権のように特定の債権を担保するものではなく、
一定の範囲の幅広い不特定の債権を担保するためのものです。

しかし、
元本確定によって債権を特定させることで、
それ以降の債権は根抵当権によって担保されなくなります。
つまり、
元本確定の手続きを行なった後は、
根抵当権は抵当権となり、
債権を完済することで、
通常の抵当権のように消滅するということです。

根抵当権設定者は根抵当権の設定から3年経つと元本確定を請求できます。
一方で、根抵当権者はいつでも元本の確定を請求できます。

元本確定によって債権が特定された後に、
もし借入金が返済できないと根抵当権者は該当の不動産を競売にかけることになります。

会社を経営するうえで、
複数回の借り入れが可能な根抵当権は便利ですが、
さまざまな手続きがあるため事前に調べることをおすすめします。
実際に利用する際は専門家などによく相談し、
懸念事項がないか確認したうえで、手続きを進めていきましょう。


※本記事の記載内容は、2024年6月現在の法令・情報等に基づいています。

引用
税理士法人AtoY 
不動産業(登記)メルマガ 6月号

税理士法人 A to Y 
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