- 売上と利益、そして手元に残るキャッシュ
今日は税務についてお聞きしたいことがあります。
例えば、商売で売上が1億円上がったとしても、
そのすべてが会社のお金になるわけではありません。
仕入れにかかった費用や諸経費を差し引き、
さらに法人税や消費税などを支払う必要があります。
経営者としては、
なるべく多くの資金を会社の手元に残したいと考えるのは当然ですし、
賢く対策を講じることは経営に不可欠だと思っています。
ただ、その中でよく混同されがちなのが「節税」と「課税の繰延(くりのべ)」です。
この二つを同じものだと考えて対策をすると、
思わぬ落とし穴にはまることがあります。
まずはこの違いについて解説いただけますか。
- 税金は「経費にならないコスト」である
経営において少しでも税負担を減らし、
手元に資金を残したいと考えるのは当然の心理です。
ここで意識すべきは、税金は「コスト」であるということです。
しかし、税金自体は会計上の「経費」にはなりません。
借入金の元本返済と同じで、
キャッシュは出ていくのに経費として認められないため、
非常にコスト意識が求められる部分なのです。
そのため、正しく節税に関心を持つことは非常に重要です。
- 「節税」と「課税の繰延」の決定的な違い
世の中で一般的に「節税」と呼ばれているものの中には、
本来の「節税」と、単なる「課税の繰延」が混在しています。
ここを理解せずに、
営業トークに乗せられて対策をしてしまうと、
「将来もっと大きな税金がかかってしまう」という事態になりかねません。
課税の繰延(税金の先送り)
課税の繰延とは、
今支払うべき税金を将来に先送りすることです。
対策をした時点では利益が圧縮されますが、
将来的にその利益が戻ってきた際に課税されます。
- 生命保険:
かつては支払保険料を全額経費(損金)にできましたが、
これは将来解約返戻金を受け取る際に全額が収益(益金)となるため、
あくまで繰延です。 - 特別償却・一括償却:
30万円未満の資産などを一括で減価償却する場合、
その年は大きな経費を作れますが、
翌年以降の経費が少なくなってしまうため、
これも時期の先送りです。 - 短期前払費用:
家賃などを1年分前払いして当期の経費にする方法です。
翌期の経費を先食いしているだけなので、
翌期の利益は増えてしまいます。 - オペレーティングリース:
航空機や船舶のリースに出資して初期に大きな減価償却費を得るものも、
最終的にはリターン(収益)として戻ってくるため繰延にあたります。
本当の意味での節税
一方、本来の節税とは、
将来にわたっても税負担そのものを軽減・消滅させるものです。
- 社宅の活用:
会社が物件を借り上げ、
役員や従業員に貸し出すことで、
会社の経費を増やしつつ個人の負担を抑えることができます。
これは繰延ではなく継続的な経費化です。 - 出張旅費規程:
適切に規程を作成して日当を支給すれば、
会社は経費になり、
受け取る側は非課税となります。 - 税額控除:
「雇用促進税制」のように、
条件を満たすことで税金そのものを直接差し引ける制度です。
これは先送りではない純粋なメリットです。
- 繰延対策の「負のループ」に注意
課税の繰延対策は、
注意しないと「麻薬」のような依存性を生みます。
繰り延べた利益が戻ってくる際、
対策を講じなければ多額の税金が発生するため、
さらに新しい繰延商品をぶつける……というループに陥ってしまうのです。
これらを実行する場合、
最も重要なのは「出口戦略」です。
戻ってきた利益を、
多額の修繕費が発生する時期や、
役員退職金の支払時期に合わせるなど、
計画的な事業計画が必要です。
無計画なキャッシュアウトを伴う対策は、
かえって経営を圧迫します。
- 不動産を活用した戦略的な税務プラン
その点、不動産の活用は有効な選択肢の一つです。
不動産は減価償却費を計上できるだけでなく、
将来的な安定収益(家賃収入)を生み出します。
単なる税金の先送りではなく、
資産価値や評価減を利用した正当な税法範囲内での対策が可能です。
確かに、手元に資金があるかどうかで経営の安心感は全く変わります。
ただし、銀行などの勧めに安易に乗るのではなく、
自分でも仕組みを正しく理解し、
専門家に相談した上で判断することが、
自己防衛策として非常に大切ですね。
例えば、不動産も短期で売却すると税率が変わるなどのルールがあります。
正しい情報を集め、しっかりとプランニングして実行していただきたいですね。
これからも正しく、賢く対策を立てていきたいと思います
節税対策は、キャッシュフローと将来の事業計画をセットで考えることが重要です。
個別の事案については、
必ず信頼できる税理士などの専門家にご相談ください。


要約
- 前提
- 税金は「経費にならないコスト」。
手元資金(キャッシュ)を守る観点から、安易な対策は禁物。
- 節税と課税の繰延の違い
- 課税の繰延(先送り):生命保険(解約返戻で益金化)、
特別償却・一括償却、
短期前払費用、
オペレーティングリース等。
今は軽くなるが、将来に跳ね返る。
- 本来の節税(恒久効果):社宅制度、
出張旅費規程(日当の非課税化)、
税額控除(雇用・投資等)など、
税額そのものを減らす仕組み。
- 負のループへの警告
- 先送りのリバーサルに新たな先送りをぶつける「麻薬化」を回避。
出口(利益戻入のタイミングと原資)を必ず設計。
- 実務的結論
- 先送りはキャッシュと将来計画がセットのときのみ限定活用。
恒久的な節税と運転資金の両立を優先。
不動産の減価償却・評価減など、事業資産を使う正攻法も有効。
この動画から得られること
- 概念整理:節税 vs 課税の繰延(定義・効果・副作用)
- 代表スキームの仕分け表(生命保険、特別償却、短期前払、OLR、社宅、旅費規程、税額控除)
- 出口設計:利益リバーサル時期×退職金・修繕・投資のマッチング
- 実装テンプレ:社宅・旅費規程の条文化と運用、税額控除の要件確認
- キャッシュ重視の税務KPI:実効税率、税引後CF、税金支払カレンダー
専門家の付加価値(実務テンプレート)
- 仕分けマトリクス(恒久効果/先送り/不可)
- 恒久:社宅、旅費規程(日当)、税額控除(雇用・投資・賃上げ 等)
- 先送り:生命保険、特別償却・一括償却、短期前払、OLR
- 不可:実体なき経費化、私的支出
- 出口カレンダー(利益戻入の同期先)
- 大規模修繕、設備更新、退職金、M&A費用、償却ピーク、赤字繰越消化
- 社宅制度の骨子
- 賃借契約主体:会社/賃料規程:役職・地域基準/按分・従業員負担割合/光熱・原状回復の取扱い/社宅規程(懲戒・退去)
- 出張旅費規程の骨子
- 区分(日当・宿泊・交通)/地域・距離別金額/支給要件・証憑/国外基準/役職別上限
- 税額控除チェックリスト
- 制度名・要件・控除率・控除限度・併用制限・提出書類・期限
- 不動産×減価償却の留意
- 建物・設備の按分、耐用年数・法定償却率、資本的支出と修繕費の判定、賃貸化・自社利用の税務差異
視聴後アクション
- いまの対策を仕分けする
- 実行中・提案中の施策を「恒久」「先送り」「不可」に三分類します。
- 税金の支払カレンダーを作る
- 法人税・消費税・償却・利益戻入の時期を年次で並べ、資金繰り表に反映します。
- 出口の同期先を決める
- 退職金・修繕・更新投資など大口支出と、利益戻入の時期を合わせます。
- 社宅と旅費規程を整える
- ひな形を基に社内規程をドラフトし、来月から運用開始します。
- 税額控除を一つ確実に取る
- 自社に適用可能な控除を一つ選び、必要資料と期限を今日決めます。
- 税理士にレビューを依頼
- 仕分け結果・規程案・控除候補・出口カレンダーを共有し、抜け漏れを点検します。
例え話
繰延は痛み止め、
節税はリハビリです。
痛み止めだけに頼れば歩けなくなる日が来ます。
痛みを抑えつつ体を整える——順番と併用が重要です。
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