【最善の選択を】親が借金を残して亡くなった場合の対処法:相続放棄と限定承認の違い

親が借金を残して亡くなった際、
「自分たちもその借金を背負わなければならないのか」
と不安になる方は少なくありません。

不動産はあるものの、
負債の総額がはっきりしないといったケースもよく見られます。

今回は、
負債を引き継がないための二つの選択肢、
「相続放棄」と「限定承認」の違いとポイントについて解説します。

  1. 相続放棄とは(民法第939条)

相続放棄を選ぶと、
相続人は「初めから相続人ではなかった」とみなされます。

  • メリット:
    借金(負債)だけでなく、
    一切の資産も相続しないため、
    親の借金を背負うリスクを完全にゼロにできます。

  • 注意点:
    一度手続きをすると取り消しができません。
    後になって「実は自宅が高値で売れる物件だった」とわかっても、
    その利益を受け取る権利は失われてしまいます。
  1. 限定承認とは(民法第922条・923条)

限定承認とは、
相続する「資産の範囲内」でのみ借金を返済し、
もし資産が残ればそれを相続できるという制度です。

  • メリット:
    自分の財産を持ち出すことなく借金を清算できます。
    借金を返した後に余剰金(プラスの財産)が出れば、
    それを相続人が受け取れる可能性があります。
  • 注意点:
    手続きが非常に複雑です。
    また、
    共同相続人がいる場合は「全員の合意」が必要(民法第923条)となるため、
    一人でも反対すると利用できません。
  1. どちらを選ぶべきか
  • 相続放棄が適しているケース:
    明らかに資産よりも借金が多く、
    将来的にその不動産などを引き継ぐ必要がない場合。

  • 限定承認が適しているケース:
    不動産などの資産価値が不明、
    あるいは最近の地価高騰によりプラスになる可能性がある場合。
    手間はかかりますが、
    資産を守れる可能性があります。
  1. 手続きの期限

いずれの方法も、
「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月以内に、
家庭裁判所へ申し立てを行う必要があります。
この期限を過ぎると、
借金を含めた全ての財産を無条件で引き継ぐ
「単純承認」
をしたとみなされるため、
迅速な判断が求められます。

まとめ

借金の総額が不明な場合や、
不動産の扱いに迷う場合、
素人判断で決めてしまうのは危険です。
まずは3ヶ月という期限を意識しつつ、
早い段階で弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。
相続財産の実態を正確に把握した上で、
将来の資産を守るための最適な方法を一緒に見つけていきましょう。

記事の要約(MECE・専門家視点)

- 何が論点か
  - 親に借金がある相続で取れる選択肢は「相続放棄」と「限定承認」。
    違い・向き不向き・期限(3ヶ月)・落とし穴を正しく理解し、最適解を選ぶことが重要。

- 2つの制度の要点
  - 相続放棄(民法939条)
    - 効力:初めから相続人でなかった扱い。債務も資産も承継しない。
    - 長所:借金リスクを完全遮断。判断と手続が比較的シンプル。
    - 短所:後から価値のある資産が判明しても受け取れない。撤回困難。次順位の相続人に負担が移る。

  - 限定承認(民法922923条)
    - 効力:相続財産の範囲内で債務を弁済。余剰が出れば相続可。
    - 長所:持ち出しゼロで債務整理。資産にプラスが出る可能性を残せる。
    - 短所:手続が複雑・公告等が必要。共同相続人は全員合意が必須。一人でも反対すると不可。

- 選び分けの基準(方針)
  - 放棄が適する:負債>資産が明らか
                                    /資産を承継する実益が乏しい
                                   /関係者が多く合意形成が難しい。
  - 限定承認が適する:資産・負債の実額が不明
                                /不動産の含み益の可能性
                              /連帯保証・相続人間での公平配慮が必要。

- 期限と初動(共通)
  - 熟慮期間:相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述(民法915条)。
                      延長申立て可。
  - みなし単純承認(民法921条)に注意:遺産を処分・隠匿等で放棄や限定承認が封じられることがある。

- 税務・実務の留意点(専門家視点)
  - 限定承認は公告・目録作成・弁済順位の整理が必要。資産売却に伴う所得課税の可能性(個別確認)がある。
  - 生命保険金(受取人固有財産)や死亡退職金等の位置付け、連帯保証・未払税公課の有無を棚卸し。
  - 未成年相続人がいる場合は特別代理人の選任が必要になり得る(利益相反)。

- 結論
  - 3ヶ月の熟慮期間内に、財産・負債を定量把握制度選択家庭裁判所申述までを一気通貫で。
    放棄は即断即決、限定承認は全員合意と実務設計が鍵。

例え話

  相続放棄は「非常口で外へ出る」選択。
限定承認は「火元だけ消して家を残す」選択。
煙が充満する前(3ヶ月)に、
出口を決めて動くことが生死を分けます。

この動画から得られること(学習・実践)

- 相続放棄と限定承認の法的効力・長所短所・適用条件
- 3ヶ月の熟慮期間で失敗しないスケジュール設計と延長の可否
- みなし単純承認に該当しない行動規範
- 限定承認の公告・財産目録・弁済手順と合意形成の要点
- 生命保険金・保証債務・未払税の実務的な扱い

視聴後アクションのやさしい解説(初学者向け)

- 今すぐやること
  - 期限を記入:死亡日と「相続を知った日」から3ヶ月後をカレンダーに記入。
  - 事実の棚卸し:通帳・カード明細・借用書・督促状・不動産登記・保険証券を一括収集。
  - 連絡を止める:債権者への返済や遺産の処分は一旦停止(みなし単純承認回避)。
  - 相談を入れる:家庭裁判所の申述書式を確認し、弁護士・司法書士・税理士へ初回相談を予約。
  - 方針仮決め:負債>資産なら放棄、判断不明なら限定承認を軸に全員合意可否を確認。

- 何が得られるか
  - 期限内に必要書類と判断材料が揃い、最適な制度を選べる。
  - 手戻りやみなし承認リスクを避けつつ、実行段取りが明確になる。

専門家としての付加価値(実務チェックリスト/実装指針)

- 判断フロー(最短ルート)
    ①熟慮期間の起算確認
 →②資産・負債の概算
 →③方針(放棄or限定承認)
 →④必要書類
 →⑤申述
 →⑥限定承認なら公告・目録・弁済。

- 書類(例)
  - 共通:被相続人の戸籍・除籍・改製原戸籍、相続人の戸籍、住民票、財産目録、申述書。
  - 放棄:相続放棄の申述書、収入印紙、郵便切手。
  - 限定承認:共同申述の同意書、財産目録(5日以内提出の扱いに留意)、官報公告手続、弁済計画。

- 実務の要点
  - みなし単純承認(民法921条)回避:遺産の処分・隠匿・消費をしない。
     相続財産管理は保存行為の範囲に限定。
  - 連帯保証・根保証は債務認定を慎重に。
    期限の利益喪失条項の有無、保証履行請求の状況を確認。
  - 保険金・死亡退職金:受取人固有財産の扱いを確認(遺留分等の論点は別途)。
  - 税務:限定承認に伴う資産売却時の課税可能性は事前試算。相続税申告要否も確認。

- 体制・合意形成
  - 共同相続人の全員合意(限定承認前提)を早期に。
    未成年・利益相反は特別代理人申立て。
  - 債権者連絡は記録化、公告後の届出管理、弁済の優先順位の明文化。

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引用

税理士法人A to Y メルマガ 令和6年11月18日配信
【相続】相続放棄と限定承認の違いを知ろう!

税理士法人 A to Y
〒460-0014 愛知県 名古屋市中区富士見町7-11
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