- はじめに
本記事では、2022年(令和4年)3月に国土交通省から発表された公示地価を基に、
不動産市場の最新動向を解説します。
- 公示地価の基礎知識:一物多価の仕組み
土地の価格には「公示地価」「基準地価」「路線価」などがあり、
一つの土地に対して複数の価格が存在する「一物多価」の仕組みになっています。
- 公示地価: 国土交通省が発表する土地取引の指標。
- 基準地価: 都道府県が発表する価格。
- 路線価: 相続税や贈与税の算定基準。
これらは評価基準が異なるため価格に差がありますが、
市場動向を予測する上での重要な指標となります。
- 2022年公示地価の全体傾向:2年ぶりの上昇
全国平均の公示地価は、
前年比で0.6%の上昇となり、
コロナ禍による下落から2年ぶりに持ち直しの兆しを見せました。
- 用途別動向:
住宅地、商業地、工業地のいずれも全国平均で上昇。 - 三大都市圏の状況:
東京圏(+0.8%)、名古屋圏(+1.2%)が堅調な一方、
大阪圏は+0.2%と微増にとどまりました。
- 地域別・個別地点の動向
東京23区では、商業地が全体で0.7%上昇しました。
特に注目すべきは中野駅周辺の再開発エリアで、
高い上昇率を記録しています。
都心中心部だけでなく、
交通利便性の高い周辺地域へと需要が広がっていることが伺えます。
なお、日本最高値は16年連続で「銀座・山野楽器本店」となっています。
大阪市内の商業地はマイナス1.1%と、2年連続で下落しました。
特にインバウンド需要に依存していた道頓堀はマイナス15.5%と、
2年連続で全国ワーストの上昇率(下落率)を記録。
観光客の激減が地価に深刻な影響を与え続けています。
名古屋圏では、商業地が1.7%上昇。
栄地区の再開発が地価を押し上げています。
また、住宅地では高級マンション建設が相次ぐ東区などで、
15.8%という高い上昇率が見られました。
全国の住宅地上昇率トップ100のうち、
実に96地点を北海道が占めるという異例の結果となりました。
- 北広島市・江別市:
日本ハムの新球場「エスコンフィールド(ボールパーク)」建設による影響が絶大。 - 札幌市:
テレワークの普及により、
都心から離れても住環境の良い地方都市への移住需要が高まり、
新築マンション価格は前年比で約3割上昇しています。
- 社会情勢の変化と地価への影響
- テレワークによる人口流出:
東京23区では、
統計開始以来初めて転出者が転入者を上回りました。
職場に近い都心に住む必要性が薄れ、
埼玉、千葉、神奈川、あるいは愛知などの地方へ移り住む傾向が強まっています。 - オフィス空室率の懸念:
東京のオフィス空室率は、
供給過剰の目安とされる5%を13ヶ月連続で上回っています。
「2023年問題」と呼ばれるオフィスの大量供給も控えており、
今後の賃料下落が懸念されます。 - 海外マネーの流入:
歴史的な円安と低金利を背景に、
海外投資家による日本の不動産買いが活発化しており、
これが実勢価格を下支えしています。
- 専門家による今後の予測と投資判断
「円安背景の海外投資や景気回復の兆しから、
地価はしばらく下落せず、
横ばいか緩やかな上昇が続くと見ています。
ただし、不透明な国際情勢の影響が今後の評価に反映される可能性には注意が必要です。」
「楽観視は禁物です。
海外資本は利益が出なくなれば即座に撤退する性質があります。
観光やインバウンドといった外的要因に頼る都市は脆さがあります。
日本が真に復活するには、
名古屋のように『モノづくり』という基盤があることが重要です。
地価の変動に一喜一憂せず、
実力のある物件を堅実に選ぶ姿勢が求められます。」
- まとめ
2022年の公示地価は全体として回復傾向にありますが、
地域ごとの格差が非常に鮮明になっています。
再開発やライフスタイルの変化(テレワーク)が地価を押し上げる一方で、
観光依存度の高いエリアは苦戦が続いています。
投資や土地活用の判断においては、
こうした社会構造の変化を冷静に見極める必要があります。









要約
- 公示地価の基礎
- 一物多価の前提:公示地価(国交省)/基準地価(都道府県)/路線価(国税庁)。
評価基準が異なり、相場観の把握は三指標+実勢価格の統合が必須。
- 2022年(令和4年)公示地価の全体像
- 全国平均+0.6%で2年ぶり上昇。
住宅地・商業地・工業地いずれも上昇。
三大都市圏は東京+0.8%、名古屋+1.2%、大阪+0.2%。
- 地域別の明暗
- 東京23区:商業地+0.7%。
中野駅周辺など再開発エリアが牽引。
最高値は16年連続で銀座・山野楽器本店。
- 大阪市:商業地−1.1%、道頓堀−15.5%(2年連続ワースト)。
インバウンド依存の脆弱性が顕在化。
- 名古屋圏:商業地+1.7%、栄の再開発が押上げ。
住宅は東区などで+15.8%と高伸。
- 北海道:住宅地上昇率トップ100のうち96地点。
ボールパーク(北広島)等の大型案件と札幌での移住・遠隔勤務需要が背景。
新築マンションは前年比約3割上昇。
- 構造変化のドライバー
- テレワーク普及で東京23区は統計開始以来初の転出超過。
都心志向から利便性の高い周辺・地方中核都市へ。
- 東京オフィス空室率は5%超を13カ月連続(供給過剰の目安超え)。
2023年問題(新規供給)で賃料下押し懸念。
- 歴史的円安×低金利で海外マネーが流入。
実勢価格を下支えする一方、撤退は速い特性に留意。
- 見通しと実務含意
- 全体は横ばい〜緩やかな上昇余地。
ただし国際情勢・金利・為替の不確実性は高い。
外需依存(観光)より、産業基盤(ものづくり等)を持つ都市・物件の選好が安全度高い。
この動画から得られること
- 指標の使い分け
- 公示地価
基準地価
路線価
実勢価格をどう重ねて読むか(相続・売買・投資での位置づけ)。
- 地域別インサイト
- 東京(再開発×空室率)
大阪(インバウンド依存の逆風)
名古屋(ものづくり×再開発)
北海道(大型投資×移住需要)。
- 投資判断フレーム
- 実需(人口・雇用・用途)×収益(賃料・稼働)×流動性(売買回転・外資比率)での三面評価。
- リスク管理
- 金利・為替・空室率・外資撤退シナリオのストレステストと耐性の見方。
- 実務テンプレ
- 資産クラス別KPI(住宅・商業・オフィス)
相続評価(小規模宅地等)
出口KPI(NOI・Cap・回転日数)。
専門家の付加価値(実務テンプレート)
- 三面統合シート
- 指標:公示地価・基準地価・路線価の推移
- 実勢:近隣成約(売買/賃料)・利回りレンジ
- 実需:人口増減・年齢構成・雇用(事業所数・就業者)・用途別需要
- 資産クラス別KPI
- 住宅:家賃分布、入居率、回転日数、修繕積立の健全性
- 商業:通行量、観光構成(内外比)、テナント回転、坪効率
- オフィス:空室率、実効賃料、フリーレント月数、分譲供給計画
- 相続・税務の要点
- 路線価補正(不整形・奥行・間口狭小)、小規模宅地等の特例(居住・事業)、地積規模の大きな宅地の評価
- リスク・シナリオ
- 金利+1%、為替反転(円高)、外資撤退、空室率+2%の感応度分析
- 出口KPIと閾値
- NOI、想定Cap、売買回転日数、外資比率(高すぎると流動性低下の恐れ)
視聴後アクション
- 自分のエリアを三指標で確認する
- 公示地価・基準地価・路線価の単価を一覧化し、直近5年のトレンドを見ます。
- 実勢価格と賃料を3件集める
- 近隣の売買成約と賃料成約を最低3件ずつ。
指標との差を把握します。
- 実需データを1枚にまとめる
- 人口増減、就業者、空室率(該当用途)をA4一枚に整理します。
- 物件の流動性を評価する
- 回転日数、外資比率、取引事例の厚みを確認。
出口を想定します。
- 相続・税務の論点を洗い出す
- 路線価図と補正要件、小規模宅地等の特例の可否を税理士に確認します。
- シナリオを1つ書く
- 金利・為替・空室の悪化を各1ステップ入れ、賃料・価格への影響を概算します。
例え話
地価は気温、公示地価は気象庁の「平年値」です。
服装(投資)を決めるには、
今日の体感(実需)と風の向き(外資・空室)を合わせて見る必要があります。
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