中小零細企業に押し寄せる経営悪化・倒産の波:その原因を探る
中小企業の倒産件数が急増している現状について、
東京商工リサーチが発表した2023年度上半期のデータを基に、
その背景にある主な要因を考察します。
- 深刻な人手不足
倒産の大きな原因の一つに「人手不足」があります。
コロナ禍が明けて経済活動が再開したものの、
アルバイトスタッフなどの労働力が戻りきっていません。
特に飲食業やサービス業において、
人手が確保できずに事業継続を断念するケースが目立っています。
- 物価高と価格転嫁の困難
物価高倒産が過去最多を更新しており、
中小企業にとって非常に深刻な事態となっています。
円安やウクライナ情勢などの国際情勢の悪化により、
エネルギー価格や原材料費が高騰しています。
しかし、これらの中小零細企業は、
上昇したコストを販売価格に転嫁することが難しく、
利益が圧迫されているのが実情です。
- 業種別の動向
- 建設・運送業: ウッドショック以降の資材高騰に加え、
輸送コストやガソリン代の上昇が直撃しています。
また「働き方改革」の影響もあり、
人手不足と相まって仕事を受けたくても受けられないという
矛盾した状況が生じています。 - 飲食業: コロナ禍では手厚い補助金により倒産が抑えられていましたが、
- 補助金の打ち切りに伴い、隠れていた経営難が表面化しています。
時給を1,300円〜1,400円に引き上げても応募が来ないという
深刻な人手不足に加え、原材料費の高騰が経営を強く圧迫しています。
- 政治の不備と経済への影響
現在の苦境は、政治的な要因も大きいと考えられます。
例えば、ガソリン税にさらに消費税が課される「二重課税」のような税制の不備が
放置されており、エネルギーコストの上昇が国民生活や企業経営を圧迫し続けています。
消費を活性化させるためには、
補助金に頼るのではなく、
減税などを通じて国民が「自由に使えるお金」を増やすことが必要です。
しかし、現状は増税や税制の硬直化が見られ、
経済の血液である「お金」の循環が滞っています。
結論
中小企業の経営環境はかつてないほど厳しくなっています。
自社だけが良ければいいという考え方ではなく、
社会全体の経済循環を良くしていくための抜本的な政策見直しが求められています。
我々国民も、現在の体制に対して正当な声を上げていく必要があるのではないでしょうか。
中小企業に淘汰の波が押し寄せています。
4,000件台となり、
5年ぶりの高水準になりました。
ゼロゼロ融資返済や物価高によるコスト高騰が響いています。
更に人手不足の逆風下、
●倒産企業に共通しているのは?
倒産企業に共通しているのが人手不足や物価高です。
中小企業では、エネルギーや資材費高騰の転嫁が十分にできていないことが業績悪化の要因になっています。
●物価高倒産、年間晨多を更新!
物価上昇が中小企業の経営に影を落としています。
2023年上半期(
前年同期(85件)から4倍超で、
年間で過去最多を更新しました。

●業種では建設83件が最多!
<物価高倒産を業種別にみると>
建設業は材木などの建設資材の他、人件費上昇の影響が目立ち、
運輸•

●人件賣の割合、3倍に急増!
要因別では「原材料高騰」が34.1%で最多ですが、
エネルギーコストも微減。
一方、「梱包・資材」「
中でも人件費の割合は約3倍に拡大しており、
企業経営の重しに。

●人手不足倒産は飲食店!
人手不足倒産の典型は飲食店で、
上期は79%
「小規模の飲食店の倒産増」が特徴に。
経営環境の正常時には考えらないような倒産要因、
物価高倒産、
物価高によって建設業、
今回の倒産件数増加の傾向です。
これから、
遠からずおとずれ経済不況が起こるのではないか心配です。
国はいち早くそして、
ではありますが、
現状は、公の心を持った政治家や官僚がおらず、
私の心しか持ち合わせていない政治家や官僚ばかりであり、
今回の大幅な倒産件数の増加は、
経営者の心構えによるところにも責任はありますが、
政治の怠惰による人災でもあると言えます。
今の体制を変えるには、
国民一人一人の行動にかかっています。
記事の要約(MECE)
- 事実(倒産動向)
- 2023年上期の中小倒産は前年同期比約3割増、4,000件台で5年ぶりの高水準(東京商工リサーチ)。
- 物価高倒産は上期だけで375件と過去最多を更新。人手不足倒産も急増。
- 原因(構造的要因)
- 人手不足:コロナ後の需要回復に対し、人材が戻らず採用難・賃上げ負担が拡大。
飲食・サービスで顕著。
- 物価高と価格転嫁の遅れ:円安・地政学でエネルギー/原材料が高騰も、
転嫁が難しく利幅が圧縮。
- 業種別の特徴
- 建設・運送:資材・燃料の高止まり+働き方改革で可処分人員が不足。
受注しながら実行不能の矛盾。
- 飲食:補助金終了で潜在的な赤字が顕在化。時給1,300〜1,400円でも応募が集まらない。
- 制度・政策
- ガソリン税への消費税など実質的な二重課税や増税基調がコストと消費を圧迫。
補助金依存ではなく、減税等で可処分所得を増やす構造転換が必要。
- 結論
- 中小零細の経営は「コスト高×人材不足×価格転嫁難」の三重苦。
抜本的な政策見直しと、現場の即応的な資金・価格・人の再設計が不可欠。
【この動画から得られること(Learning Outcomes)】
- 現状把握
- 倒産増の全体像、物価高倒産・人手不足倒産の構造、業種別の直撃点
- 定量の基礎(式と目安)
- DSCR=営業CF/元利返済(1.2以上)
- 損益分岐点比率=固定費÷限界利益(引き下げ策の効果測定)
- 人件費/売上高の上限(飲食35%、建設の現場労務費は見積に転嫁)
- 実務フレーム(資金・価格・人)
- 資金:借換・期間延長・元金据置、保証付け替え、支払サイト調整
- 価格:原価指数連動、サーチャージ条項、四半期改定の自動通知テンプレ
- 人:時短営業・ピーク集中シフト、セルフオーダー/決済、メニュー粗利の再設計
- 業種別の策
- 建設:スライド条項、出来高請求、前払金・保証の厳格運用
- 運送:燃料サーチャージ、積載・回転率KPI化、待機時間の有償化
- 飲食:SKU削減で粗利60%超の主力集中、席数調整と回転率向上
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【例え話】
今の中小経営は「向かい風の峠道」を登る車に似ています。
同じギア(価格と人員配置)のままではエンジンが焼けます。
ギアを落とす(時短・主力集中)、
燃費を上げる(粗利改善)、
ピットインで整備(借換・据置)すれば、
峠は越えられます。
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【専門家としての付加価値(実務の勘所)】
- 価格スライドの実装
- 原材料CPI±3%で自動改定/四半期ごと通知の合意書式を整備。
B2Bは指数連動+サーチャージ併用。
- 粗利の立て直し
- メニュー/SKUごとに粗利率と回転をマッピング。
粗利<40%は廃止・値上げ・仕様見直し。
- 人件費の可変化
- ピーク集中の短時間雇用、セルフレジ・QRオーダーでレジ/配膳を1人削減。
- 資金繰りの平準化
- 借入一覧(残高・金利・返済日・保証)→0.25%金利上昇の年負担を計算→
DSCRに落とし込み、条件変更の要否を判断。
- ガバナンスと政策
- 燃料税・消費税の二重課税等の構造課題は、業界団体と連携しエビデンス提出で是正提案。現場は“仕組み化”で即応。
【視聴後アクション】
- まず数字をそろえる(30分)
1) 月の売上、原価、固定費、借入返済額を書き出し、資金繰り表を作ってください。
2) DSCR(営業キャッシュフロー÷元利返済)を計算。1.2を下回ったら要注意です。
- 次に手を打つ(今週)
3) 主力商品の粗利率を再計算。粗利が低いものは値上げか、やめる検討を。
4) 取引先に「原価指数連動・四半期改定」の書式を持参し、次回更新から適用を相談。
5) 取引銀行に借換・期間延長・元金据置を相談。信用保証・利子補給の対象も確認。
- 人の面を整える(今月)
6) ピーク時間だけ人員を増やし、閑散時間は時短営業に。QRオーダーやセルフレジの導入を検討。
7) スタッフの不満(シフト・賃金・負担)を短時間で聞き、離職を防いでください。
用語の補足
- DSCR:返済能力の指標(1.2以上が安全目安)。
- 原価指数連動:原材料の指標が一定割合動いたら自動で価格を見直す約束。
- 元金据置:しばらく利息だけ払い、元金の返済を後ろにずらす方法。
数字で現状を見える化し、
順番に対策を進めれば、
向かい風でも事業は持ちこたえられます。
今日から始めましょう。
引用
税理士法人 AtoY 2023年8月17日メルマガ
【中小企業】中小企業に押し寄せる波Ⅰ企業倒産増加局面②
税理士法人 A to Y
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