2020年(令和2年)1215日、
「サブリース規制法(賃貸住宅管理業法)」が施行されました。
この施行に伴い、
国土交通省、消費者庁、金融庁の三庁が連携し、
サブリース契約に関する注意喚起のリーフレットやチラシを配布するという、
異例の対応が取られています。

なぜ三庁合同の注意喚起なのか

通常、不動産業の管轄は国土交通省ですが、
今回は消費者庁や金融庁も加わっています。
その背景には、
かつて大きな社会問題となった「かぼちゃの馬車」事件などの存在があります。

この事件では、
サブリース契約を前提とした投資において、
融資審査の際に
預金通帳などの書類が
改ざんされるといった不正が行われました。
法制度の不備や網目を突くような手口が横行したため、
国がセーフティネットを張る形で今回の規制法が整備されたのです。

サブリース契約の「甘い話」に潜むリスク

サブリース(一括借り上げ)は、
「空室があっても家賃が保証される」という非常に魅力的な仕組みに見えます。
しかし、実際には以下のような契約条件が含まれていることが一般的です。

  • 賃料保証の割合:
     入居者から入る家賃の100%ではなく、
    手数料を差し引いた90%程度がオーナーに支払われる(いわゆる「9掛け」)。
  • 免責期間:
     入居者が退去した後、
    次の入居が決まるまでの数ヶ月間(例:3ヶ月間)は、
    オーナーへの送金が免除される条項。

専門的な知識を持たずに
「何もしなくても家賃が入る」と思い込んでいると、
後になってこうした条件に苦しむことになります。

「大家」は「事業者」であるという自覚を

山内氏は、今回の法律について
「現場の裁量に委ねられる部分が多く、一種のザル法に近いのではないか」
と指摘しています。
だからこそ、
国はあえて注意喚起を出し、
オーナー側に「慎重になれ」と促しているのです。

大家業を営む以上、
オーナーは単なる「消費者」ではなく「事業者」としての心構えが必要です。

「自分でも借りられる融資なのか」を他の金融機関でも確認する、
事業が本当に回るのかを自分で計算するなど、
最低限の勉強と自己防衛は欠かせません。
「美味しい話には裏がある」という原則を忘れてはいけないのです。

安定した賃貸経営のために

サブリースを利用すべきかどうかは、
物件の立地やオーナー自身が管理できる範囲かどうかによって決まります。

  • 自身で管理できる場合:
     安易にサブリースを組む必要はありません。
  • 遠方の物件などの場合:
     サブリースが有効な手段となることもありますが、
    「どこの会社と組むか」が非常に重要です。

結局のところ、
管理会社に丸投げして現場を見ないことが、
トラブルの最大の原因となります。
管理会社と密に連絡を取り、
時には自ら現場に足を運ぶことが、
資産を守るための最低条件です。

今回の注意喚起が、
国土交通省だけでなく
金融庁や消費者庁からも出されているという事態の重さを真摯に受け止め、
契約前には必ず内容を精査し、
事業者としての責任ある判断を行うようにしてください。

要約

- 2020年1215日、サブリース規制法(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律)が施行。
  国土交通省・消費者庁・金融庁の三庁が合同で注意喚起を実施した背景には、
  過去の不正(書類改ざんや過度な勧誘)への反省がある。

- サブリースは「家賃保証」が魅力だが、実務では
  ①保証賃料は9掛けが一般的、
  ②退去後の免責期間、
  ③賃料改定条項、
  ④中途解約違約金、
  ⑤原状回復・大規模修繕の負担など、収益を圧迫する条件が条文に潜む。

- 法は事前説明義務(誇大広告・不当勧誘の禁止等)を課すが、最終判断はオーナーの自己責任。
  大家は「消費者」ではなく「事業者」として、収支シミュレーションと複数比較で自ら検証することが前提。

- サブリースの適否は立地・規模・距離で決まる。
  自主管理・一般管理で回せるなら過度な保証は不要。
  遠方や戸数規模で有効な場面もあるが、相手企業の健全性と条文の透明性が生命線。

- 契約前の実務は、条文精査
数値化(9掛け・免責・改定シナリオ)
代替案比較(一般管理の収支)
交渉(免責短縮・改定上限)
監視KPIの設定というMECEなプロセスで進めるのが安全。

例え話

 見出しは安い航空券でも、
受託手荷物・座席指定・変更料の「脚注」で
総額が跳ね上がることがあります。
サブリースも同じで、
太字の「家賃保証」の裏に、
免責・賃料改定・違約条項という脚注コストが隠れます。
総額で判断するのが
最短の防衛策です。

この動画から得られること

- サブリース規制法と三庁注意喚起の要点(不当勧誘・誇大広告の禁止、事前説明義務)
-
契約で必ず確認すべき条項(保証率、免責期間、賃料改定、解約・違約、修繕負担、敷金帰属)
-
収支シミュレーションの型(9掛け・免責・改定±510%シナリオとDSCR感度)
-
交渉・条文改善の勘所(免責短縮、改定上限、早期解約ペナルティの相殺、情報開示)
-
代替案比較(自主管理・一般管理)と相手企業のデューデリ(財務・実績・保全スキーム)
-
運用KPI(稼働率、回収日数、保証減額通知の頻度)とモニタリング体制

専門家の付加価値(実務ポイント・チェックリスト)

- 条文の要監査ポイント
  -
保証率:賃料収入×何%か(共益費・駐車場・更新料の扱いを明記)
  -
免責期間:退去〜再契約までの無送金日数、上限日数、免責の多重適用有無
  -
賃料改定:改定頻度・指標(市況/査定)・上限幅・通知期限・異議申立
  -
修繕・原状回復:軽微・大規模の区分、費用負担割合、長期修繕計画の有無
  -
中途解約・違約:双方の解約事由、ペナルティ算式、是正期間(キュア期間)
  -
敷金・AD・更新料:帰属と精算ルール、募集広告費の透明化
  -
破綻時の保全:親会社保証・預り金保全・保証保険の有無

- 数字で見える化(感度分析)
  -
基準:保証率90%、免責13か月、賃料改定▲5%・▲10%でNOIDSCRを試算
  -
金利+1%、稼働率▲5ptの複合ストレスで資金繰り確認

- 相手企業のDD
  -
財務安全性(自己資本比率、CF、与信)/運営実績(稼働率、平均免責日数、減額通知の頻度)
  -
苦情・訴訟・行政処分履歴、反社チェック

- 交渉・条文改善
  -
免責短縮(例:最大30日)、改定上限(例:年▲5%)、早期解約違約金の相殺、情報開示・月次レポート義務

- 代替案の収支比較
  -
一般管理の管理料・AD・原状回復・空室リスクとサブリースの総額を同一前提で比較

- 運用KPIと統制
  -
稼働率、平均募集日数、回収サイト、保証減額通知頻度、苦情件数/100

視聴後アクション

- 今日やること:検討中(または締結済)の契約書を手元に置き、
                        「保証率」「免責」「賃料改定」「解約・違約」「修繕負担」に赤線を引いて抜き出してください。
-
今週中:9掛け・免責・改定▲510%の3シナリオで収支を試算し、
               一般管理(管理料+空室想定)との比較表を1ページで作成します。
- 2
週間以内:相手先に「免責短縮」「改定上限」「月次レポート義務」の3点を交渉。
                      回答は書面で受領してください。
                      並行して他社(一般管理)からも見積を取得。
-
今月中:相手企業の財務・行政処分・苦情履歴を確認。
                 保全(親会社保証・保証保険)の有無を文書で確定します。
                 運用KPI(稼働率・回収日数)と月次報告の雛形を合意。
-
迷ったら:「この条文は総額収支で有利か」を自問し、根拠の数字を1行で書き出してください。
                    数字が出ない条件は、一度立ち止まるのが最短距離です。

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