【机上の空論】コンパクトシティと中心市街地活性化、相次ぐ失敗の背景
- はじめに:施行から10年を迎えた「コンパクトシティ」の現状
2014年8月に改正都市再生特別措置法が施行され、
「コンパクトシティ(都市機能の集約)」が導入されてから約10年が経過しました。
しかし、
読売新聞が県庁所在地など39都市を対象に行った人口データの分析(2015年〜2020年)によると、
期待された集約効果はほとんど見られていないのが実情です。
- 行政の思惑と市場原理の乖離
コンパクトシティがうまくいかない最大の理由は、
行政の計画が「市場原理」や「個人の心理」を無視している点にあります。
- 土地選びの基準は「価格」:
家を建てる際、
多くの人は行政が指定したエリアかどうかよりも、
土地の安さを優先します。
指定エリアに住むことによる具体的な特典が乏しければ、
安い周辺地域に人口が流れるのは当然の帰結です。 - 「資産」という視点の欠如:
行政や学識経験者の議論には、
土地や建物が個人にとって重要な「資産(財産)」であるという視点が欠落しています。
- 歴史的・文化的な背景から見る日本の土地柄
人口減少を理由に都市を縮小させようとする行政の動きには、
日本人の国民性を無視した側面があります。
- 自然な人口動態の否定:
日本の人口は、
鎌倉・江戸時代には現在より遥かに少なかったものの、
国として成立していました。
人口が増えれば居住地が広がり、
減れば不便な場所から人が去るという自然な流れを、
行政が無理にコントロールしようとすることには限界があります。 - 農耕民族特有の「土地への執着」:
日本人は歴史的に農耕民族であり、
土地に対する執着心が非常に強いのが特徴です。
かつての成田国際空港建設における「成田闘争」が象徴するように、
たとえ適正な価格提示があったとしても、
先祖代々の土地を離れることには強い心理的抵抗が生じます。
- 行政主導プロジェクトが失敗を繰り返す構造的欠陥
「コンパクトシティ」や「第三セクター」による事業が失敗を繰り返す背景には、
行政特有の無責任体制があります。
- 感情や国民性の軽視:
効率性ばかりを求め、
地域ごとの価値の違いや国民の心情を無視して画一的な法律やシステムを押し付ける姿勢は、
現在の「中小企業不要論」にも似た危うさがあります。 - 責任を負わないシステム:
民間企業であれば事業に失敗すれば倒産や清算の痛みが生じますが、
行政は失敗しても痛みを伴いません。
そのため、
方針の誤りを認めたり、
反省して軌道修正したりすることが極めて稀です。
- 結論
現在のコンパクトシティ政策は、
現場の心理や文化を無視した「机上の空論」に陥っていると言わざるを得ません。
地域ごとの土地の価値や日本人の国民性を再考し、
行政主導の強引な集約ではなく、
より現実的な都市の在り方を模索すべき時期に来ています。
要約
- 何が議論の対象か
- 2014年の改正都市再生特別措置法で導入された「コンパクトシティ/中心市街地活性化」は施行から約10年。
読売新聞が県庁所在地など39都市を分析(2015〜2020)した結果、
期待した集約効果はほとんど確認できず、政策成果は限定的。
- なぜ成果が出ないのか(構造要因)
- 市場原理との不一致:多くの生活者は指定エリアか否かより「価格」を重視。
明確な便益がなければ周辺の割安地に需要が流出。
- 資産視点の欠落:住まい・土地は個人の重要な資産であり、
売買・相続・保全の意思決定は心理・財産権に強く依存。
政策設計がここを軽視。
- 文化・歴史の無理解:日本社会には土地への強い執着(農耕文化)があり、
先祖伝来地の移転には心理的抵抗が大きい。
人口動態の自然な拡散・収縮を画一的にコントロールする発想に限界。
- 行政運営の欠陥:失敗しても痛みが表出しにくい制度・人事。
画一的なルール移植、第三セクター事業の統治不全で反省・ピボットが遅延。
- 何を変えるべきか(方向性)
- 行政主導の一律集約ではなく、生活者の便益を可視化し、移転・集約・維持の選択肢を公平に提示。
成果連動・実証型で段階的に運用を見直す。
例え話
川の流れ(人と資本の動き)を堰で強引にせき止めれば、
上流に溜まり、下流は干上がります。
求めるのは巨大な堰ではなく、流速を調整する水門と用水路です。
すなわち、
ゾーニング一発ではなく、アクセス・サービス・インセンティブで流れを丁寧に整える発想です。
専門家としての付加価値(実務の勘所と代替アプローチ)
- 1|便益設計を「アクセス指数」で可視化
- 生活必需(医療・教育・買物・行政・雇用)への到達時間を指数化
(15分圏指標、公共交通到達性、徒歩自転車網の連結度)。
指定区域は税優遇よりも「移動・生活コスト実質低減」で差別化。
- 2|需要側インセンティブと移転コストの内生化
- 買換・賃貸化・移住の取引費用を補助(仲介・登記・引越・リフォーム)。
空き家バンク+買取保証+定額リノベで在庫を循環。
- 3|サービスの移動化・デジタル化
- オンデマンド交通(MaaS)、移動商店・医療、行政のオンライン化。
中心誘導ではなく「サービスが人に寄る」モデルで非集約地域の生活水準を底上げ。
- 4|土地・権利の合意形成装置
- 地権者の資産性を守る等価交換、土地区画整理の小ロット運用、Community Land Trustの試行。
反対の根は「資産毀損不安」—ここに配分ルールを先置き。
- 5|成果連動とピボット
- 事前KPI(商業床稼働率、空き家率、アクセスタイム、税収/住民1人、事業者定着率)。
ステージゲートで非達成は自動ピボット・撤退(成果連動交付金、PFSの活用)。
- 6|「縮小のマネジメント(ライトサイジング)」
- インフラの選択的休止・緑地化、雨水貯留・生態系回復、維持費の逓減。
成長志向と並行して、撤退戦の設計を制度に内蔵。
この動画から得られること
- コンパクトシティ/中心市街地活性化が成果不足の構造理解
- 価格と心理が左右する居住選好の実態と、資産性に配慮した設計原則
- アクセス指標・インセンティブ設計・移動サービスの実務手順
- 地権者合意を進める配分ルール(等価交換/CLT)と空き家循環スキーム
- KPIと成果連動による事業ガバナンス、撤退・ピボットの基準
- 縮小を前提にしたインフラ運用(ライトサイジング)の考え
視聴後アクション
- 自治体担当者
- いまの計画を数字で見直す:商業床稼働率、空き家率、生活アクセス時間のKPIを設定し、毎月更新する
- 便益を増やす:オンデマンド交通や移動販売を試験導入し、住民の移動・生活コストを下げる
- 合意形成の場を作る:地権者・事業者・住民の三者会議を定例化し、
配分ルール(等価交換など)を事前に合意する
- 事業者・金融
- 指標で案件を見る:アクセス改善効果と稼働率KPIを融資条件に組み込み、成果連動賃料やPFSに挑戦する
- 在庫を循環させる:空き家リノベと買取保証をセット化し、出口の見える商品設計にする
- 住民・投資家
- 生活の便を数字にする:通院・買物・通学への所要時間を測り、転居や改修の判断材料にする
- 資産の選択肢を広げる:売却・賃貸・リノベ・CLT参加など、保有だけに固執しない道を比較する
まず「数字」と「合意」から始めましょう。
今日、生活アクセスの実測とKPI表をつくり、
次回会議で便益設計と配分ルールを共有してください。
計画は机上ではなく、実装と検証で磨かれます。
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引用
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