古屋市金山エリアのワンルーム投資 〜640万円の実例から考える成功条件〜

 


今回は名古屋市中区金山におけるワンルームマンション投資について、
実例を基に詳しく解説していきます。
 金山エリアは名古屋の中でも交通の要所であり、
投資物件としても人気のあるエリアです。
今回取り上げるのは、売買価格640万円の築35年超のワンルームマンションです。

 

この物件は、現在月額4万円で賃貸中、表面利回りは約7.5%となります。
立地は良好ですが、築年数や設備面などの課題もあります。
本当にこれは良い投資なのでしょうか?

 

この実例を通じて、金山エリアの市場動向、
この物件のメリット・デメリット、購入すべき人と避けるべき人、
そして投資判断に使えるチェックリストをご紹介します。
それでは、まず物件の詳細から見ていきましょう。

物件概要と市場分析

 

まず、今回の実例物件の詳細データです。
名古屋市中区金山に所在する物件で、売買価格は640万円。
1985
9月築ですので築約40年になります。
8
階建てマンションの一室で、占有面積は19.10平方メートル。
建物構造は鉄骨鉄筋コンクリート造で、彩光は北向きとなっています。

 管理費は月額12,000円とかなり高めです。
一方で修繕積立金は月額0円となっており、この点は注意が必要です。
固定資産税については不明ですが、
類似物件から推定すると年間3万円前後と考えられます。
現在の賃料収入は月額4万円で、入居者がいる状態です。

 

交通アクセスは名古屋市営地下鉄名城線の金山駅から徒歩6分、
東別院駅からは徒歩11分と、非常に便利な立地です。
特に金山駅はJR線、名鉄線も通る交通の要所であり、
名古屋駅へも一駅というアクセスの良さが大きな魅力です。

 

管理形態は巡回管理とのことですので、
常駐管理ではなく定期的な巡回による管理となっています。
この点は管理コストを抑える一方、
緊急時の対応などに制約がある点を理解しておく必要があります。

 

 金山エリアの市場動向について見ていきましょう。
このエリアは名古屋市の中でも交通の便が良く、
オフィス、商業施設、飲食店なども多いことから単身者の需要が安定しています。
特に会社員や学生からの需要が見込めるエリアです。

 賃貸市場の傾向としては、コロナ禍を経て若干の調整はあったものの、立地の良い物件については需要が回復傾向にあります。
特に交通の便が良いエリアは引き続き人気があります。

 

 一方で、築古物件については設備面での競争力が課題となっています。
特に築35年を超える物件では、
設備の老朽化や間取りの古さが入居者獲得の障害となることがあります。
築浅物件や設備がリノベーションされた物件との競争は激しくなっています。

 

 また、このマンション全体の状況も重要です。
管理組合の運営状況や大規模修繕の履歴、今後の修繕計画なども確認が必要です。
特に修繕積立金が0円という点は、
将来的な大規模修繕の資金調達方法について懸念があります。

 

 収益性分析と将来見通し

 

 では、この物件の収益性を具体的に分析してみましょう。
現在の賃料は月額4万円ですので、年間賃料収入は48万円となります。

 ここから管理費の年間合計額14.4万円、推定固定資産税約3万円を差し引くと、
年間実質収入は約30万円。
購入価格640万円に対する実質利回りは約4.7%となります。
表面利回り7.5%とは若干の開きがありますね。

 

 また、築40年の物件ですので、設備の故障や修繕の可能性も高く、
年間510万円程度のメンテナンス費用も見込んでおくべきでしょう。
これを考慮すると、実質利回りは3.24.0%程度まで下がる可能性があります。

 特に気になるのは修繕積立金が0円という点です。
これは将来的な大規模修繕時に一時金として徴収される可能性が高く、
突発的な出費リスクがあります。
例えば大規模修繕時に100万円の一時金が必要になれば、
数年分の収益が吹き飛んでしまう計算です。

 

 将来的な見通しとしては、
金山エリア自体の人気は今後も継続すると考えられますが、
築年数の経過に伴い、賃料の維持は難しくなっていく可能性があります。
現在の4万円という賃料が5年後も維持できるかは不透明です。

 

 一方で、名古屋市中心部、特に金山エリアのような交通の要所は、
再開発や都市機能の集約化により、長期的には地価の下支え効果が期待できます。
この点は資産価値の観点からはプラス要素です。

ですが、将来的なリノベーションの可能性も考慮すべきでしょう。
19.10
平方メートルという狭小物件ですが、
適切なリノベーションにより競争力を維持できる可能性もあります。
ただし、リノベーション費用は100200万円程度を見込む必要があるでしょう。

 

 空室リスクについても考慮が必要です。
現在は入居者がいますが、
退去した場合、築古の小規模物件は入居者募集に時間がかかることがあります。
金山エリアは需要が安定しているとはいえ、
1
2ヶ月の空室期間は想定しておくべきでしょう。

 

この物件の魅力は、何といっても金山駅徒歩6分という優れた立地条件です。
名古屋市内の主要駅近くの物件としては比較的手頃な価格であり、
立地を重視する投資家にとっては検討価値があるでしょう。

 

購入すべき人と避けるべき人

 

 では、このような物件を購入すべき人と、避けるべき人について考えていきましょう。
まず、購入を検討しても良い方の特徴です:

 

  1. 立地重視の投資スタイルを持つ方:駅近の立地を最優先する投資方針の方
  2. 中長期的な視点で投資できる方:短期的な収益より長期的な資産形成を重視する方
  3. リノベーションのスキルや知識がある方:自らリノベーションを計画・実行できる方
  4. 金山エリアの将来性を評価している方:名古屋市中心部の発展に期待する方
  5. 現金比率の高い投資ができる方:修繕費用などの突発的な支出に対応できる資金力がある方

 

 一方で、以下のような方は購入を避けた方が良いでしょう:

 

  1. 安定的な高利回りを期待している方:管理費や修繕費を考慮すると収益性は限定的
  2. 資金に余裕がない方:突発的な修繕費用や大規模修繕の一時金に対応できない可能性がある
  3. 建物の状態や設備面を重視する方:築古物件特有の老朽化リスクを受け入れられない方
  4. 遠隔地からの管理を考えている方:築古物件は頻繁なメンテナンスやトラブル対応が必要になりやすい
  5. 短期的な売却益を期待している方:築古物件は将来的な価格上昇が限定的な可能性が高い

 

 この物件投資は、野球のバッティングに例えることができます。
金山という立地は「甘い球」が来ている状態ですが、
40年という築古物件は「カウント3-2」の厳しい状況とも言えます。
うまく打ち返せば大きなヒットになる可能性もありますが、
見極めを誤ればストライクアウトのリスクもある、
そんな投資判断が求められます。

 

  また、修繕積立金が0円という点は、
「隠れた瑕疵」のようなものです。
表面上は見えにくいですが、
将来的に大きなリスクとなる可能性があります。
こうした隠れたリスクを読み解く力が、成功のカギとなるでしょう。

 

 特に重要なのは「なぜこの物件が640万円という価格で売られているのか」を冷静に分析することです。
金山駅徒歩6分という立地だけを見れば、
もっと高額な価値があるようにも思えます。

築年数、面積の狭さ、北向き、管理費の高さなど、
価格が抑えられている理由をしっかりと理解する必要があります。

また、この種の物件は「将来的な価値変動」という点でも注意が必要です。
立地の良さは変わらないとしても、
建物自体の老朽化は進みます。
購入から10年後、20年後の価値をどう見るかという長期的視点も重要です。

 

 税務面での考慮も必要です。
38年の物件は減価償却の残存期間が短く、
節税効果は限定的です。
一方で、管理の手間や将来的な修繕負担などの「見えないコスト」も考慮すべきでしょう。

 

 実践的チェックリストと失敗回避ポイント

 

 それでは、このような金山エリアの築古ワンルームマンションを検討する際の実践的なチェックリストをご紹介します:

 

  1. 建物・設備の状態確認:

   - 給排水管の状態(漏水履歴、更新予定)

   - 外壁や共用部の劣化状況

   - エレベーターの稼働状況と更新履歴

   - 室内設備(特に水回り、エアコン)の状態と更新時期

   - 北向きの場合の結露・カビの状況

 

  1. 管理組合の状況確認:

   - 修繕積立金が0円の理由と今後の計画

   - 大規模修繕の履歴と今後の予定

   - 一時金徴収の可能性と想定金額

   - 管理組合の運営状況と総会の出席率

   - 区分所有者の居住比率(オーナー居住vs投資物件の比率)

 

 続いて、財務・運営面のチェックポイントです:

 

  1. 収益性の精査:

   - 実質利回りの計算(高額な管理費を考慮)

   - 周辺の賃料相場と今後の見通し

   - 空室時の対応策と募集条件

   - 修繕費用の見積もり(今後5年間程度に必要となる費用)

   - 固定費上昇リスク(管理費値上げの可能性など)

 

  1. 出口戦略の検討:

   - 将来の売却可能性(同じマンションの過去の売買実績)

   - リノベーションによる価値向上の可能性

   - 長期保有した場合の資産価値予測

   - 相続時の評価額と税務上の取り扱い

   - 建て替えや大規模修繕時の追加負担の可能性

 

 次に、金山エリアの築古物件投資で陥りやすい失敗とその回避方法をお話しします。
まず「立地だけで判断する」という失敗です。
金山という立地は魅力的ですが、
建物の状態や管理状況も総合的に評価することが重要です。

 

 二つ目は「管理費の高さを軽視する」ことです。

月額12,000円という管理費は年間で14.4万円、10年で144万円にもなります。
この金額が適正かどうかの判断が重要です。

 

 三つ目は「修繕積立金が0円の意味を理解しない」ことです。
これは将来的な大規模修繕時に一時金として徴収される可能性が高いことを意味します。管理組合の方針や過去の徴収実績を必ず確認しましょう。

 

 四つ目は「リノベーションコストを過小評価する」という点です。
築古物件を競争力のある状態に保つには、
適切なタイミングでのリノベーションが必要です。
その費用を投資計画に組み込むことが重要です。

 

 五つ目は「需要層を見誤る」ことです。
金山エリアといっても、北向きの19平米という条件は、
入居対象が限定される可能性があります。
どのような入居者をターゲットにするかを明確にして、
それに合わせた運用計画を立てることが重要です。

 

 まとめと次のステップ

 

 名古屋市中区金山の640万円ワンルームマンション投資について実例を基に解説しました。
金山という優れた立地を活かしつつ、
築古物件特有のリスクを理解して投資判断することが重要です。

 

 立地の良さと価格のバランスを評価しつつ、
管理費の高さや修繕積立金が0円という点にも注意を払い、
総合的な判断をすることが成功への道です。


今回ご紹介したチェックリストは概要欄にリンクを貼っておきます。
必要な方はDLしてご活用ください。

記事の要約(MECE

- 物件と立地

  - 名古屋市中区金山1丁目/価格640万円/1985年築(築約38年)/19.10㎡・SRC・北向き/金山駅徒歩6分(地下鉄・JR・名鉄の結節点)

  - 管理形態は巡回管理/管理費12,000/月(高水準)/修繕積立金0円(要注意)

- 収益性とKPI

  - 現在賃料4万円/月=年収48万円、表面利回り約7.5%

  - 実質(NOI)試算:48万−管理費14.4万−固定資産税約3万=約30万円
実質利回り約4.7%

  - メンテ費510万円/年を織込むとNOI20.625.6万円実質利回り約3.24.0%

  - 空室12カ月、積立金0円=大規模修繕一時金(例:100万円)の発生リスクが高い

- 市場と競争

  - 金山は交通・就業・商業集積で単身需要が安定、ポストコロナで回復傾向

  - 一方、築古は設備・間取り競争力で劣後しやすく、リノベ(100200万円)を織込む前提

- 投資適否(誰に向く/向かない)

  - 向く:駅近立地重視/中長期・現金比率高め/リノベ前提で競争力を維持できる投資家

  - 向かない:高利回り・安定CFを期待/資金余力が乏しい/遠隔運用・築古の随時対応が難しい投資家

- 主要リスク

  - 管理費率高(賃料の30%)/修繕積立ゼロ=一時金徴収/北向き・19㎡の需給偏り/巡回管理による緊急対応の限界

この動画から得られること(Learning Outcomes

- 数字で判断する枠組み

  - NOI=年賃料−管理費−固定資産税−保守費/実質利回りの見える化

  - 感度分析:一時金100万円20万円×5年の負担=利回り圧縮

  - リノベ投資100200万円のIRRと回収年数(賃料+2,0004,000円の前提で算定)

- デューデリジェンスの要点

  - 設備:給排水・外壁・EVの更新履歴/室内の水回り・空調・結露

  - 管理:積立ゼロの理由/一時金履歴・予定/総会出席率・議事録

  - 市況:金山駅・東別院の賃料・空室・成約期間/ターゲット属性

- 運営・出口

  - 募集条件(家賃・AD・フリーレント)の相場感/空室想定12カ月のPL反映

  - 出口:同棟過去成約・想定CAPレート、売却可能性の目安

- 投資家タイプ別適合

  - 立地重視×中長期×現金厚め×軽リノベ主導限定的に許容

  - 高利回り・安定CF・遠隔運用不適

 

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例え話

この投資は「甘い直球を、カウント3-2で待つ打席」に似ています。
球(立地)は良いが、
カウント(築年・積立ゼロ・管理費高)が厳しい。
見極め(数値検証)とスイング(リノベ・運営)が噛み合えばヒット、
甘く振れば三振です。

 

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専門家としての付加価値(実務の勘所)

- 管理費率の基準:管理費/家賃=20%超は厳しめ(本件30%)。
値上げ余地・代替管理の可能性は低い前提でPL作成

- 一時金リスクの織込み:積立ゼロ物件は10年で外壁/配管/EV更新の一時金を確率付与してNPV評価

- リノベの解像度:単価510万円/㎡(19㎡で100200万)/賃料改善幅・リーシング短縮効果をIRRに反映

- 借入の線引き:DSCR≥1.2を確保できないレバレッジは避け、現金または低LTVでの取得を基本

- ターゲティング:19㎡北向きは単身・夜型就業者・学生等へ訴求。家具家電付・
Wi-Fi
・照明計画で空室短縮

 

視聴後アクション

- まず数字を入れる(本日)

  1) NOI計算シートに家賃・管理費・固定資産税・保守費を入力して実質利回りを確認。 

  2) 一時金100万円・空室12カ月・リノベ100200万円の感度を回してください。

- 次に現地と書類(今週)

  3) 現地で水回り・配管・外壁・EV・共用部を確認。管理組合の議事録・収支・長期修繕計画を入手。 

  4) 賃料相場・成約期間・募集条件を3社の仲介でヒアリング。

- 購入判断(来週)

  5) 中長期・現金厚めでいけるか/いけないかをDSCRIRRで判定。 

  6) 買うなら、賃料UPに直結する軽リノベ(照明・床・水回り)と家具家電付帯の計画を作成。

 

見た目の表面利回りではなく、
数字と手順で“打てる球”かを判断しましょう。

 

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