【築35RC・利回り9.96%の真実】
小牧市一棟マンション投資の実例分析

今回は、愛知県小牧市に所在する
一棟RC(鉄筋コンクリート)造マンションの投資案件について、
具体的な数字をもとに
その収益性とリスクを詳しく解剖します。

  1. 物件の概要データ

本物件は、現在の市場で大きな割合を占める
「築30年超」の典型的な事例です。

  • 所在地: 愛知県小牧市(名鉄小牧線「小牧口」駅 徒歩5分)
  • 売買価格: 1億500万円
  • 築年月: 平成3年(1991年)11月(築約3335年)
  • 構造・規模: RC造 5階建
  • 戸数: 19戸(ワンルーム)
  • 想定年間賃料収入: 1,045万円
  • 表面利回り: 9.96%
  • 稼働率:94.7%(19戸中18戸入居中)

駅徒歩5分という好立地であり、
高い稼働率を維持している点は、
賃貸需要の強さと適切な賃料設定が
なされていることを示しています。

  1. エリア特性と将来性

小牧市は名古屋市の北部に隣接し、
製造業や物流業を中心とした
「産業都市」として発展してきました。

  • 雇用基盤:
     小牧インターチェンジ周辺には
    工場や物流施設が集積しており、
    単身者の賃貸需要は安定しています。
  • 交通利便性:
     名鉄小牧線は
    地下鉄上飯田線・鶴舞線と
    相互直通運転を行っており、
    名古屋中心部へのアクセスも良好です。
  • 人口動態:
     ただし、
    市全体の人口は
    横ばいから減少傾向にあります。
    将来的に
    大幅な人口増加は見込みにくいため、
    エリア内での競合物件との差別化が
    重要になります。
  1. 収益性の詳細分析:表面利回りだけで判断してはいけない

表面利回りは約10%と魅力的ですが、
実質的な収益(手残り)を見極めるには、
以下の経費とリスクを考慮する必要があります。

実質利回りの計算

  1. 運営経費(年間):100万〜120万円
    (管理委託料、固定資産税、火災保険料、共用部光熱費、定期清掃費など)
  2. 実質年間収入:920万〜940万円
  3. 実質利回り:8.8%〜9.0

最大のリスク要因:大規模修繕費用

35年のRC造物件において、
最も注意すべきは「修繕コスト」です。

RC造の修繕サイクルは
12
15年と言われており、
外壁塗装、
屋上防水、
給排水管の更新などが必要です。

  • 推定工事費:
     1,000万〜2,000万円以上
  • 収益への影響:
     仮に今後5年以内に
    大規模修繕が必要な場合、
    年間換算で
    200
    万〜400万円の積立や支出が
    発生します。
    これを考慮すると、
    実質的な利回りは
    7
    8%程度まで
    低下する可能性があります。
  1. 税務面と出口戦略
  • 節税メリット:
     築35年のRC造は
    法定耐用年数(47年)の残りが
    短いため、
    短期間で
    大きな減価償却費を
    計上できる可能性があります。
    これは高所得者にとって
    大きな節税効果(
    キャッシュフローの押し上げ)を生みます。
  • 出口(売却)のリスク:
     将来売却を考える際、
    さらに
    築年数が経過していると、
    次の購入者が
    銀行融資を受けにくくなります。
    買い手が
    限定されるため、
    出口戦略を
    あらかじめ
    明確にしておく
    必要があります。
  1. 投資判断:この物件を買うべき人・避けるべき人

購入を検討しても良い方

  • キャッシュフロー重視の熟練投資家:
     高い稼働率と利回りを活かし、
    手元の現金を増やしたい方。
  • 建物管理の知識がある方:
     築古RCのトラブルや修繕に対して、
    適切な業者選定や対応ができる方。
  • 中期保有(510年)を前提とする方:
     減価償却による
    節税メリットを享受しつつ、
    適切なタイミングで
    出口を見極められる方。

購入を避けるべき方

  • 不動産投資初心者:
     築古物件特有の修繕トラブルや、
    入居者対応の難易度が高いため、
    まずは築浅物件で
    経験を積むことをお勧めします。
  • 長期的な資産価値の上昇を期待する方:
     築古物件は
    建物価値の下落が
    避けられず、
    土地値以上の価格上昇は
    見込みにくいです。
  • 資金に余裕がない方:
     突発的な大規模修繕や
    設備故障に
    対応できる
    予備資金がない場合、
    経営が
    破綻するリスクが
    あります。

結論

本物件は
「熟練した職人が使う道具」
のようなものです。

高いポテンシャル
(高利回り・好立地)を
秘めていますが、
それを活かすには
建物の状態、
修繕計画、
将来のリスクを
総合的に
分析できる能力が
不可欠です。

表面的な
「利回り10%」という数字に
惑わされず、
なぜこの条件で売りに出されているのか」を
冷静に分析し、
戦略的に
判断することが
投資成功への
鍵となります。

※詳細な検討に役立つ
「物件チェックリスト」を
別途用意しております。

慎重かつ
戦略的な投資判断に
ご活用ください。

要約

- 物件の概要(数字の事実)
  -
愛知県小牧市、駅徒歩5分の一棟RC5階建・19戸ワンルーム
  -
価格1500万円、築3335年、想定年収1,045万円、表面利回り9.96
  -
稼働率は約94.7%(18/19)で、需要と賃料設定は一定評価できる

- エリア特性(需要の根拠)
  -
製造業・物流の集積があり単身需要は読みやすい
  -
名古屋方面へのアクセスも悪くない一方、市全体の人口は横ばい〜減少傾向で、将来は競合との差別化が重要

- 収益の見方(表面利回りの落とし穴)
  -
運営経費を差し引くと実質利回りは約8.89.0%が目安
  -
最大の論点は大規模修繕(外壁・防水・給排水など)。
5
年以内に実施となれば、利回りは実質78%程度まで落ちる可能性がある

- 税務と出口(勝ち筋と詰まりどころ)
  -
築古RCは耐用年数残が短く、減価償却による節税メリットが出やすい
  -
一方、将来さらに築年が進むと買い手の融資が付きにくくなり、売却(出口)が狭くなるリスクがある

- 向く人/向かない人(適性)
  -
向く人:キャッシュフロー重視の経験者、修繕対応や業者選定ができる人、中期保有で出口を設計できる人
  -
向かない人:初心者、資金余力が薄い人、資産価値の上昇を主目的とする人

 

例え話

   築古高利回りRC
「熟練者が使う業務用の工具」に
近い存在です。

性能は高い一方、
整備(修繕)と
扱い方(出口設計)を
誤ると、
利益が
一気に削られます。

 

この動画から得られること

- 数字の読み替え
  -
表面利回りを、実質利回り(経費控除後)へ落とす手順が分かる

- 重大リスクの特定(専門家としての付加価値)
  -
築古RCの収益を左右するのは修繕費である、という優先順位が腹落ちする
  -
修繕を年換算で見積もり、利回りに反映する考え方が持ち帰れる

- 税務と投資の接続
  -
減価償却メリットが、誰にとって効くのか(所得帯・保有期間)を整理できる

- 出口戦略の現実
  -
築年が進むほど買い手の融資が難しくなる論点を理解し、出口の選択肢を先に用意できる

- 向き不向きの自己診断
  -
自分が「築古を扱える側」か「避けるべき側」かを判断できる

 

視聴後アクション

- アクション115分)収支を実質に直す
  -
家賃収入から、管理料・税金・保険・共用部費用・清掃などの年間経費を差し引き、実質利回りを計算する

- アクション220分)修繕リスクを年割りで織り込む
  -
外壁・防水・給排水・設備更新の見込み額を置き、5年・10年で年換算し、実質利回りを再計算する

- アクション320分)出口を先に決める
  - 5
年後・10年後に「誰が買うか(融資が付く層か)」を想定し、売却・保有継続・リファイナンスの条件を言語化する

- アクション4(必要なら)第三者レビューを入れる
  -
建物状況と修繕:建築・設備に強い専門家
  -
税務:税理士
  -
融資:金融機関または融資に強い実務家
  -
目的は安心ではなく、見落としの削減です

 

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