2024年11日からスタートした新制度において、
大幅に使い勝手が向上した
「相続時精算課税制度」の改正ポイントとメリットについて解説します。

  1. 相続時精算課税制度とは

この制度は、
原則として60歳以上の父母または祖父母から、
18
歳以上の子や孫に対して財産を贈与した場合に選択できる制度です。
累計2,500万円までの贈与には贈与税がかからず、
贈与された財産は将来の相続時に相続財産に加算され、
相続税として精算されます。

これまでは
「暦年贈与(年間110万円の非課税枠)」か
「相続時精算課税制度」のどちらか一方しか選べず、
一度精算課税を選ぶと暦年贈与には戻せないという制約がありました。

  1. 2024年改正による最大の変更点

2024年11日からの改正により、
従来の2,500万円の特別控除枠とは別に、
新たに「年間110万円の基礎控除」が追加されました。
これにより、
以下のような画期的なメリットが生まれました。

  • 申告不要・相続税も非課税:
    年間110万円までの贈与であれば、
    贈与税の申告が不要です。
    さらに、
    この基礎控除分は将来の相続時に相続財産に加算されることもありません
    (完全に非課税となります)。
  • 暦年贈与との違い:
    従来の暦年贈与では、
    相続開始前7年以内の贈与分は相続財産に持ち戻されますが、
    精算課税制度の「年110万円の基礎控除」にはこの持ち戻しルールが適用されません。
  1. 戦略的な活用方法

今回の改正により、
精算課税制度は
「ただの納税先送り」から
「積極的な節税手段」へと進化しました。

  • 収益性のある資産の贈与:
    賃貸不動産など収益を生む財産を贈与すれば、
    それ以降に発生する賃料収入は受贈者(子や孫)のものになります。
    贈与者の手元で相続財産が増えるのを防げるため、
    将来の相続税を抑制できます。
  • 値上がりが見込まれる資産の贈与:
    相続時の税額計算は「贈与時の評価額」で行われます。
    将来、
    値上がりが予想される株式や不動産を早めに贈与しておくことで、
    値上がり後の時価よりも低い価格で課税を受けることができ、
    大きな節税効果が得られます。

まとめ

改正後の相続時精算課税制度は、
110万円の基礎控除を享受しながら、
2,500
万円の枠を使って大胆な資産移転を並行できる、
非常に有利な制度となりました。

ただし、
贈与する財産の種類やタイミング、
家族構成によって最適な選択は異なります。
円滑な資産承継と最大限の節税を実現するためにも、
ぜひ一度、
税理士などの専門家へ相談することをお勧めします。

【この動画から得られること(Learning Outcomes)】 

- 制度の要点(2024改正): 
  - 相続時精算課税=累計2,500万円まで贈与税ゼロ(超過は一律税率)/相続時に合算して精算 
  - 新設の「年110万円基礎控除」:110万円以内は申告不要・相続加算なし 

- 使うべきケース:
  1) 相続総額が基礎控除内(3,000万円+600万円×法定相続人)に収まる見込み 
  2) 110万円を超える多額贈与を早期に行いたい(暦年の超過累進を回避) 
  3) 将来値上がりする資産(株式・土地等)を贈与時価で固定したい 
  4) 収益資産(賃貸不動産等)を受贈者へ移し、贈与者側の財産増加を抑えたい 

- 控えるべきケース・注意点: 
  - 一度選ぶと暦年課税に戻れない(柔軟性喪失) 
  - 自宅・事業用地の生前移転相続時の小規模宅地等の特例(最大80%減)不適用リスク
  - 贈与者の生活資金・医療介護費の余力が不足 
  - 名義預金・名義保険の否認リスク(証拠化が必須) 

- 実務の留意点: 
  - 対象者:贈与者(原則60歳以上の父母・祖父母)/受贈者(18歳以上の子・孫) 
  - 110万円基礎控除は申告不要(110万円超は精算課税で申告)
  - 贈与の証拠化:贈与契約書、銀行振込、受贈者による支配・通帳/印鑑/ID管理 
  - 7年加算と精算課税の整理、相続税概算の事前試算(最新通達確認)

 

【判定フレーム(簡易)】 

Step1:相続総額(特例込み)と基礎控除のギャップを試算 
Step2:贈与対象の将来価値・収益性(値上がり・所得移転)を評価 
Step3:小規模宅地等・配偶者軽減・他特例との衝突を確認 
Step4:贈与者の生活資金・医療介護資金・予備費の余力を点検 
Step5:「戻れない」リスク許容度と家族の合意を確認決定

 

【チェックリスト(実行用)】 

- 家族・資産の棚卸(不動産・金融・収益資産)/相続税概算の2パターン(適用有/無) 
- 贈与契約書作成・資金振込・受贈者側の口座・ID管理(名義回避) 
- 自宅・事業用地は小規模宅地の適用可否を先に判定し、生前移転の可否を決定 
- 年間110万円以内の贈与は申告省略可、超過は精算課税で申告 
- 5年・10年の中期見直し計画(税制改正・資産価格変動に応じた再試算)

 

【例え話】 

相続時精算課税は「高速道路の分岐」。
新レーン(110万円控除)で走りやすくなりましたが、
一方通行(戻れない)のまま。
出口(小規模宅地等)に寄れないルートもあるため、
地図(家族・資産の全体像)を見てから進路を決めましょう。

 

【視聴後アクション(CTA)】 

- 相続税概算(適用有/無)を2パターン試算し、贈与候補資産(値上がり・収益)を選定 
- 小規模宅地・配偶者軽減などの衝突可能性をチェック 
- 贈与契約書・振込・受贈者管理で証拠化を徹底(名義回避) 
- 迷ったら、家族構成・資産一覧・概算税額を持参し、専門家へ早期相談

 

【専門家としての付加価値】 

制度の“点”ではなく、家族の“線”で設計。
非課税・特例衝突・生活資金・値上がりリスクを同一フレームで可視化し、
「使えば得」ではなく「いつ・何に使うと得か」を定量で判断できるようにします。

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引用
相続・贈与相談センターマガジン2024年9月号
新たな非課税枠の追加で便利に『相続時精算課税制度』とは

税理士法人 A to Y
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