法人(不動産業を主業としない法人を想定)が所有していた不動産を売却する際、
どのような税金がかかるのでしょうか。
今回は、
売却時の利益・損失の仕組みと、
注意すべき税務ルールについて解説します。

  1. 売却利益(売却損)の計算

不動産を売却した際、
税務上の損益は「売却価格」と「簿価(帳簿価格)」の差額で決まります。

  • 売却利益(譲渡益):
    売却価格が簿価を上回った場合、
    その差額が利益として計上されます。
  • 売却損失(譲渡損):
    売却価格が簿価を下回った場合、
  • その差額は損失となります。
  1. 法人税への影響

売却によって生じた損益は、
法人のその事業年度の他の利益(益金)や費用(損金)と合算されます。

  • 利益が出た場合:
    本業の利益と合算され、
    法人税の課税対象となります。
  • 損失が出た場合:
    本業の利益から売却損を差し引く(相殺する)ことができるため、
    結果として法人税額を抑える効果があります。
  1. 特別な税金:土地譲渡税(追加課税)

土地を売却する際には、
通常の法人税とは別に「土地譲渡税」がかかる場合があります。
原則として、
所有期間が5年を超える土地の売却益に対しては、
5
%の追加課税がなされます。

しかし、
現在はこの制度に時限的な適用除外ルールが設けられています。
平成1011日から令和8331日までの間に売却された土地については、
この追加課税は適用されません。
つまり、
現時点では多くのケースで追加の負担を気にせずに売却できる状況にあります。

まとめ:事前の計画と確認を

不動産の売却は、
会社の決算や税負担に大きな影響を与えます。
特に「土地譲渡税」のように、
時期によって適用ルールが変わるものもあるため、
計画を立てる際には必ず最新の税制を確認することが重要です。

売却を検討される際は、
まず物件の帳簿価格を正確に把握し、
税理士などの専門家を交えてシミュレーションを行うことをお勧めします。

記事の要約(MECE

- 基本構造
  - 法人が不動産を売却すると
  「売却価額−帳簿価額(取得原価−減価償却累計額)−譲渡費用=譲渡益(または損)」を計上。
  - 譲渡益は法人税等の課税対象、譲渡損は他の益金と通算可能(損金算入)。

- 特別ルール(土地譲渡に係る特別税率)
  - 一般の土地を5年超保有して売却した場合、譲渡益に対して5%の特別税率が上乗せされる制度がある。
  - ただし、平成1011日~令和8331日までの売却は「特別税率の適用停止(事実上の不適用)」。

- 実務のポイント
  - 譲渡費用(仲介手数料・収入印紙・測量/分筆・解体・残置物撤去・司法書士報酬など)は益金から控除可。
  - 認識時点は原則「引渡日」。決算跨ぎや分割代金は契約条項と整合を取る。
  - 消費税は「土地=非課税/建物=課税」。一体売買は按分が必要。

 

この動画から得られること(Learning Outcomes

- 税務・会計の基礎
  - 譲渡益/損の計算式、益金/損金の扱い、認識時点(引渡日)

- 特例・消費税
  - 土地5%特別税率の適用停止期間、土地非課税・建物課税の按分方法、インボイス対応

- 譲渡費用の範囲
  - 仲介手数料、収入印紙、測量・分筆、地中障害撤去、解体、残置物撤去、司法書士報酬の可否

- 実務の型
  - 決算跨ぎ・分割代金・所有権移転の条項整合、売却一体案件の按分根拠、証憑と仕訳の作り方

- 経営視点
  - P/L・キャッシュへの影響、資本効率(ROA/ROE)とバランスシートの軽量化

  

例え話

不動産売却の税務は「精密な秤量」に似ています。
左皿に売価、右皿に簿価と費用を載せ、
針の傾きが利益か損失かを示します。
重り(費用)の置き方や秤の置き場所(認識時点)を誤ると、
正しい重さ(税額)は出ません。

 

専門家としての付加価値(実務の勘所)

- 計上の早見表
  - 譲渡益=売却価額−(帳簿価額+譲渡費用)/譲渡損=譲渡費用を含めた差額を損金算入
  (要注意:減損・資本的支出の計上ミス)

- 認識時点
  - 原則「引渡日」。
    例外条項(危険負担移転日等)を契約に明記。   
    決算跨ぎは注記・見積計上の整合を。

- 消費税
  - 土地=非課税、建物=課税。
     土地・建物一体契約は合理的な按分(評価・鑑定・相場)を証憑化し、適格請求書に反映。

- 譲渡費用の線引き
  - 売却と直接対応する費用のみ(仲介・印紙・測量分筆・解体・撤去等)。
     日常修繕費・固定資産税の未払は別処理。

- 税額の概算と資金繰り
  - 実効税率(法人税・地方法人税・住民税・事業税)を社内標準で持つ。
    売却収入の入金日と税金支払日をCFに織込む。

 

視聴後アクション

- まず概算(本日)
  1) 売却価額・帳簿価額(取得価額−償却)・見込み譲渡費用を書き出し、「益/損」を概算します。 
  2) 土地の5%特別税率の停止期間(〜令和8/3/31)に該当するかを確認します。

- 次に証憑(今週)
  3) 仲介契約書・見積書・収入印紙、測量/解体の契約・請求を一式ファイル化。
      土地/建物の按分根拠(評価・相場)も準備します。 
  4) 引渡日・代金決済・所有権移転条項を契約に明記し、決算跨ぎの可能性を会計と共有します。

- 仕上げ(来週)
  5) 消費税(土地非課税・建物課税)の適格請求書を発行/受領。税額・資金繰り(納付時期)を再確認し、
      申告準備を開始します。

 

計算式・時点・証拠を押さえれば、
不動産売却の税務は迷いません。
今日から整えていきましょう



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引用
税理士法人A to Y メルマガ 令和7年3月29日配信
【税金Q&A】不動産売却時の税金(法人)

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