2022年シーズン、ヤクルトスワローズの村上宗隆選手が、
日本人選手最多記録を更新する56本塁打を達成し、
史上最年少で三冠王に輝いたことは記憶に新しいでしょう。
その偉業を称え、
スポンサーから当初予定されていた1億円を大幅に上回る「3億円の東京の家(上限価格)」が
贈られたことが話題になりました。
今回は、この「3億円の家」にどれくらいの税金がかかるのか、
プロスポーツ選手の特殊な税務事情を交えて解説します。
プロスポーツ選手の所得は「事業所得」
まず知っておくべきは、
プロ野球選手をはじめとするプロアスリートは、
球団の従業員ではなく「個人事業主」であるという点です。
したがって、彼らが受け取る年俸や契約金、
そして今回のような表彰に伴う副賞は、
給与所得ではなく「事業所得」として扱われます。
個人事業主であるため、
練習のための道具代(バット、グローブ、スパイク等)はもちろん、
自主トレでのキャンプ費用や専属トレーナーへの報酬なども、
すべて事業を営むための「経費」として認められます。
「3億円の家」にかかる税金の計算
通常、一般の人が懸賞などで高額な賞品を受け取った場合は「一時所得」となりますが、
プロ選手がその功績に対してスポンサーから贈られる副賞は、
仕事に関連する報酬として「事業所得」に加算されるのが一般的です。
当時の村上選手の年俸(推定2.2億円)に、
今回の「3億円の家」の価値を加算すると、
所得額は非常に高額になります。
- 所得税: 課税所得が4,000万円を超えると、最高税率の45%が適用されます。
- 住民税: 一律10%。
- 合計: 収入の55%が税金となります。
さらに、個人事業主には「個人事業税(約3〜5%)」もかかるため、
実質的には受け取った価値の約6割を税金として納める計算になります。
つまり、3億円の価値がある家を受け取ると、
それだけで約1億8,000万円程度の税負担が発生する可能性があるのです。
現物支給でも納税は「現金」
ここで非常に重要なのが、
「税金は現金で納めなければならない」という大原則です。
3億円の「家」という現物をもらっても、
国や自治体は家の一部を税金として受け取ってはくれません。
村上選手のように高額な年俸を得ている選手であればキャッシュを準備できますが、
もし一般の人がこのような高額な不動産を贈与されたり相続したりした場合、
納税資金が足りずに困窮するというケースは珍しくありません。
不動産を扱う際は、
取得時や保有時にかかるコストだけでなく、
将来発生する税金をシミュレーションし、
あらかじめ「納税するためのキャッシュ」を準備しておくことが不可欠です。
プロスポーツ界の華やかなニュースの裏側には、
このようにシビアな税金の世界が存在しています。
不動産の贈与や相続を検討されている皆さんも、
税理士などの専門家のアドバイスを受け、
余裕を持った資金計画を立てるようにしてください。
要約
- 何が起きたか
- プロアスリートは個人事業主。
スポンサーから贈られた「3億円の家」は、給与ではなく事業所得に算入されるのが原則。
- 税金の帰結
- 家の時価がそのまま収入(現物給与)として課税。
最高税率層なら、所得税45%+住民税10%+個人事業税3〜5%で実効約55〜60%が税負担。
- 現物受領でも納税は現金。
納税資金を準備できなければ、資金ショートに直結。
- 実務の肝
- 課税タイミングは原則「受領時」。
評価額は「受領時の時価」。
不動産なら別途、登録免許税・不動産取得税・固定資産税も発生(誰が負担するか契約で明確化が必須)。
- 一般の懸賞は「一時所得」だが、プロのスポンサー副賞は仕事関連の対価=事業所得になる扱いが多い。
この動画から得られること
- 税区分の理解:プロは個人事業主=副賞は事業所得/一般懸賞は一時所得(特別控除50万円・1/2課税)
- 現物支給の課税:受領時の時価、収入認識のタイミング、評価資料の残し方
- 付随税コスト:登録免許税・不動産取得税・固定資産税・都市計画税の発生と負担者の決め方
- 納税資金計画:予定納税・資金留保・売却/借入・スポンサー側のグロスアップ交渉
- 申告実務:損益通算(必要経費)・減価償却の可否(自宅は原則不可)・事業税対象・住民税の留意
- 契約・ガバナンス:副賞の現金代替条項、税コストの負担、タイミング調整、税理士関与の前提
専門家としての付加価値
- 税区分と試算の型
- 事業所得:年俸等+副賞の時価を合算→必要経費控除→所得税・住民税・個人事業税(業種により3〜5%)
- 一時所得(一般人の懸賞等):(収入−取得費−必要経費−特別控除50万円)の1/2に課税
- 不動産副賞の評価と費用
- 評価:鑑定書/近傍売買事例/価格証明を保存(受領時点)
- 付随税:登録免許税(所有権移転・保存)、
不動産取得税(原則3%)、
固定資産税・都市計画税(年額)、
印紙税(契約)
- 納税資金のKPI
- 受領価額の60%を上限目安にキャッシュ留保(最高税率帯想定)
- 四半期予定納税の前倒し試算(前年実績 or 本年見込の選択)
- 副賞の現金代替/グロスアップを契約に明記(税額補填)
- 契約条項(抜粋)
- 副賞の内容・評価基準・引渡し時期/税・諸費用の負担者/現金代替条項/税額補填の有無/転売制限の扱い
- 経費・償却
- 自宅利用は原則経費・償却不可(按分可能な業務使用部分除く)。
賃貸化するなら所得区分と減価償却の論点が発生
- リスク管理
- 受領時期の分散(年跨ぎ)で税率影響を平準化
/売却可否・含み損益の試算
/保険・維持費(修繕・管理)もCFに反映
例え話
巨大なケーキ(副賞)を丸ごと貰っても、
支払うのは「ケーキの代金(税)」を現金で、
という話です。
ケーキは食べられても、
代金は現金で払う必要がある。
受け取り前に「代金」をどう工面するかを決める
—これが納税資金計画です。
視聴後アクション
- 1. 税区分を判定:副賞が業務関連の対価なら事業所得、一般懸賞なら一時所得(特別控除50万円・1/2課税)
- 2. 評価資料を確保:受領時点の時価(鑑定・事例・価格証明)と契約書を保存
- 3. 付随税コストを積算:登録免許税・不動産取得税・固定資産税などの初期/年次費用を一覧化
- 4. 納税資金を準備:受領価額の60%を上限目安に現金留保/予定納税の見込額を四半期で手当
- 5. 契約で守る:現金代替・グロスアップ・費用負担・引渡時期の条項をスポンサーと協議
- 6. 使い方を決める:自宅利用(償却不可)か賃貸化(不動産所得・償却)かをCFで比較
- 7. 税理士に当てる:受領前に相談→最適な受領方法・時期・資金計画を文書化
運用の勘所
- 副賞が将来売却される場合の譲渡所得にも留意(取得費=受領時の時価、短期/長期区分)
- スポンサー側の損金性・寄付金認定の論点は契約(広告/スポンサー協賛)で整理
- 予定納税は本年見込方式の選択で過大納付を回避
- 維持管理費・保険・修繕・管理委託費を含むトータルCFで意思決定
- 法人化の是非は「所得帰属の適正化」と「実務コスト」のバランスで個別判断
華やかな副賞の裏側は、
シビアな「現金納税」。
受領前に税区分・評価・付随税・納税資金・契約条項を整えれば、
喜びを最大化しリスクを最小化できます。
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