2023年度(令和5年度)の税制改正大綱について、
資産課税、法人課税、所得課税の主要な改正ポイントを専門的な視点から解説します。
今回の改正案は、一見すると「減税」や「負担軽減」を装いつつ、
その裏側で将来的な「防衛増税」への布石が着々と打たれている点が特徴です。
- 資産課税:生前贈与の加算期間が3年から7年に延長
今回の改正で実務上最も大きな影響を与えるのが、
相続税における「生前贈与の加算期間」の延長です。
- 改正内容:
亡くなる前に行われた贈与を相続財産に持ち戻して計算する期間が、
現行の「3年」から「7年」へと大幅に延長されました。 - 影響:
これまで暦年贈与(年間110万円の非課税枠)を
活用してコツコツと資産を移転してきた対策の有効性が薄れます。
延長された4年間に受けた贈与については、
合計100万円までは加算を免除する緩和措置もありますが、
全体としては明らかな増税といえます。
- 所得課税・投資:NISAの抜本的拡充と恒久化
唯一といえるポジティブな改正がNISA制度の拡充です。
- 恒久化と非課税期間の無期限化:
期限付きだった制度が恒久化され、
非課税期間も無期限となりました。 - 投資枠の拡大:
年間の投資限度額が大幅に引き上げられ、
生涯の非課税限度額も一人あたり1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)へと拡大されました。
- 法人課税:設備投資減税の延長と「防衛増税」の影
- 特例の延長:
中小企業の設備投資減税や、
800万円以下の所得に対する軽減税率などは、
租税特別措置法(期限付きの法律)によりさらに2年間延長されました。 - 防衛費確保のための付加税:
法人税額に対して4〜4.5%の付加税を課す方針が示されました。
ただし、所得が少ない法人(法人税額500万円以下)には配慮した設計となる予定です。
- 防衛増税:復興特別所得税の転用とタバコ税
政府は2027年度までに1兆円強の増税を計画しており、
その手法には強い疑問が残ります。
- 復興所得税の転用:
東日本大震災の復興資金である「復興特別所得税」の税率を下げ、
その分を「防衛目的の付加税」として同期間分上乗せする、
事実上の転用・延長が行われます。 - タバコ税:
1本あたり3円相当の段階的な増税が盛り込まれました。
- 納税環境の整備:インボイス制度と電子帳簿保存法
- インボイス制度:
免税事業者が課税事業者になった場合の税負担を、
売上消費税の2割に抑える3年間の緩和措置などが導入されました。 - 電子帳簿保存法:
電子取引データの保存要件について、
検索機能の整備などが難しい事業者に対する猶予措置(一定の条件下で紙保存も容認)が
さらに拡充・延長されました。
考察:西郷隆盛の教えと現代の政治
今回の税制改正大綱は、
予算(防衛費の確保)が先にあり、
それを埋めるために後から税制をこじつけた「予算ありき」の姿勢が顕著です。
幕末の偉人・西郷隆盛は、
「租税を軽くすることこそが民を豊かにし、それが国力を養う基本である。
増税は政府の無策をさらけ出す行為に他ならない」
という趣旨の言葉を残しています。
また、国の財政が窮した際に、民から搾り取ることばかりを考えるのは
「小賢しい悪代官や奸臣(かんしん)」のやることであり、
指導者の目が曇っている証拠であるとも説いています。
防衛は確かに重要ですが、
諸外国(特に米国)の要請に応じて高額な兵器を買い揃えることだけが防衛ではありません。
真の防衛とは、たとえ少人数であっても国民が高い誇りと気概を持ち、
国を愛する心を育むことから始まります。
国民に過度な負担を強いて生活を疲弊させるような税制は、
結果として「愛国の心」を冷え込ませ、
国の根幹を危うくするリスクを孕んでいます。
これからの日本には、
目先の利権や他国への顔色伺いではなく、
国家100年の計に基づいた、
倫理観の高い政治と税制の運用が求められています。
要約
- 全体像
- 見かけ上の減税や利便化の裏で、「防衛増税」へ向けた布石が進行。
資産・法人・所得の各分野で実務インパクトが発生。
- 資産課税(相続・贈与)
- 生前贈与の相続加算期間が「3年→7年」に延長。
延長4年分のうち合計100万円までは加算免除の緩和あり。
暦年贈与の実効性が低下。
- 投資・所得(新NISA)
- 新NISAを恒久化、非課税期間を無期限化。
生涯非課税枠1,800万円(うち成長枠1,200万円)、年間は360万円まで拡大。
枠再利用も可能。
- 法人課税(投資減税・付加税)
- 中小の設備投資減税・軽減税率など時限措置を延長。
一方、法人税に4〜4.5%の付加税(防衛目的)方針。
税額500万円以下の小規模法人は配慮あり。
- 防衛増税(実質的な増税策)
- 復興特別所得税の税率引下げと同額の防衛付加税上乗せで「転用」。
タバコ税は1本あたり3円の段階的増税。
- 申告実務(納税環境の整備)
- インボイス制度は免税→課税転換の負担を3年間「売上消費税の2割」で緩和。
電帳法は保存要件の猶予拡充。
- 専門家の視点
- 贈与・法人・個人投資に「増収のための設計」が透ける。
副作用を抑えつつ、使える優遇は最大限に取り込み、増税の影響を相殺する設計が必須。
この動画から得られること
- 制度の要点(横断)
- 贈与加算7年の適用・緩和、NISA恒久化の使い方、法人付加税の対象と配慮、復興税の防衛転用の影響
- 相続・贈与の設計
- 暦年/相続時精算課税の最適化、7年ウィンドウの生前対策、遺産分割・納税資金との整合
- 個人投資(新NISA)
- つみたて120万+成長240万の配分、枠再利用、コア・サテライトとリバランスのルール
- 法人の対応
- 設備投資減税の活用、付加税の着地見込み、付加価値・価格戦略・コスト最適化の連携
- 申告実務
- インボイス2割特例の使い方、電子帳簿保存の猶予運用、証憑・検索要件の整備
- リスク管理
- 増税のキャッシュフロー影響、金利・物価との複合リスク、政策変更時の代替プラン
専門家の付加価値
- 贈与「7年」対応
- ウィンドウ管理:死亡前7年の贈与台帳(月次)化、緩和100万円の配分設計
- 暦年vs精算課税:相続税総額・遺留分・納税資金まで含めた3パターン比較
- 非課税枠:教育/結婚子育て/住宅の特例併用可否と期限
- 新NISA運用KPI
- つみたて枠100%自動化、
コスト加重平均信託報酬≤0.2%、
現金クッション=生活費6〜12か月、
年1回リバランス
- 配分:コア70〜80%(全世界/先進インデックス)+サテライト20〜30%(高配当・テーマは上限管理)
- 法人付加税の着地計画
- 実効税率の再計算、
価格改定計画(価値要素→段階改定→代替案)、
原価・在庫・省力化のKPI(在庫回転日数・人時生産性)
- 設備投資減税:対象資産・即時償却/税額控除の選択、
IRR≥負債コスト+リスクプレミアム
- インボイス/電帳法
- 2割特例の判定(免税→課税転換後3年、業種の利益率と逆進性を試算)、
電子取引データの保存方針(クラウド/検索代替)
- タイムライン
- 半期で贈与・投資・法人の3面シナリオを更新:税率・枠・期限・キャッシュフローを一体管理
例え話
今回の改正は
「ボードゲームの途中でルールが変わる」に等しい状況です。
変化を嘆くよりも、
新ルールで勝てる作戦(キャッシュ配分・投資枠の充当・価格戦略)を
素早く組み直すプレイヤーが、
最終スコア(手取り)を伸ばします。
視聴後アクション
- 1. 現状棚卸:贈与履歴(7年)、相続財産、NISA/iDeCo残枠、法人の税額と投資計画を一枚に整理
- 2. 贈与設計:暦年/精算課税・非課税特例の組合せを3案比較し、7年ウィンドウ内の配分を決定
- 3. 新NISA開始:つみたて枠を満額自動化→成長枠は年4回の定期買付で配分
- 4. 法人の見直し:付加税反映のP/Lを作成、価格改定・原価削減・省力化投資のKPIを設定
- 5. 申告・保存:インボイス2割特例の可否判定、電子取引データの保存ルールを文書化
- 6. モニタリング:半年ごとに税率・枠・CFを更新し、代替策(価格・配分・投資)を準備
- 7. 専門家相談:税理士・FP・社労士と「贈与×投資×法人」の一体検討を実施
運用の勘所
- 贈与は「時間軸の勝負」:7年前からの台帳化と、非課税特例の期限逆算でロスをゼロに
- 新NISAは「自動化×低コスト×分散」:判断頻度を減らし、行動ミスを防ぐ設計を徹底
- 法人は「価格・原価・省力化」の三位一体:付加税を価格改定でどの程度吸収するかの対話を早期に
- 実務は「文書で守る」:電帳法・インボイスは最小要件を文書化、監査に耐える運用へ
- 半期ごとに「三面一体」で更新:贈与×投資×法人を分離せず、一枚のCFに統合して意思決定
政策は環境、成果は設計。
増税の波を嘆くより、
設計を変えて手取りを守ることが肝要です。
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