2022年分(令和4年分)の確定申告における主要な変更点と、
特に注意すべきポイントについて解説します。

今回の確定申告では、
制度の根幹を揺るがすような巨大な法改正はないものの、
実務面や副業の取り扱いにおいて重要な変更がいくつか導入されています。

  1. 申告期間と延長措置の廃止

例年、新型コロナウイルスの影響で申告期限の一律延長が行われてきましたが、
今年度は原則として延長はありません。
 申告期限は315です。

ただし、個別に「災害(コロナ罹患など)」の影響を受けた場合に限り、
申告書の余白等に「新型コロナウイルスの影響により申告・納付が困難であった」旨を記載することで、
期限後の申告も認められる余地があります。
しかし、昨年までのように自動的に延長されるわけではないため、
早めの準備が不可欠です。

  1. デジタル化・様式の変更
  • 申告書Aの廃止:
     これまでサラリーマンの還付申告などに使われていた「申告書A」が廃止され、
    全ての申告者が「申告書B」の様式に一本化されました。
  • スマホ申告の拡充:
     青色申告決算書や収支内訳書もスマホから作成・送信できるようになりました。
    利便性は向上していますが、
    操作性には依然として課題があるとの声もあります。
  • マイナポータル連携:
     マイナンバーカードを活用した「マイナポータル」との連携により、
    医療費や公的年金の源泉徴収データなどを自動取得できるようになっています。
  1. 雑所得の申告基準の厳格化

暗号資産(仮想通貨)などの「雑所得」に関し、
新たなルールが適用されます。
前々年の収入金額が1,000万円を超える場合
これまでは合計額の記載だけで済みましたが、
今年からは「収支内訳書(どこからいくら得て、何にいくら払ったか)」を添付することが義務化されました。

  1. 副業における「事業所得」と「雑所得」の判定

今回の改正で最も議論を呼んだのが、
副業収入の区分です。

当初、国税庁は「副業の収入が300万円以下なら、一律で『雑所得』とする」という厳しい案を出しました。
これが実現すれば、
副業の赤字を本業の給与所得と相殺して節税する「損益通算」ができなくなります。

しかし、7,000件を超える反対意見(パブリックコメント)が寄せられた結果、
300万円」という一律の基準は撤回されました。
代わりに、
「帳簿書類の保存があるかどうか」が重視され、
最終的には
「社会通念上、事業といえるかどうか」で判断されることになりました。

「社会通念上」という曖昧な表現が残ったことで、
実務上は依然として厳しい審査が予想されます。
国は働き方改革として副業を推奨している一方で、
税務面では「副業による損益通算」を厳しく制限しようとする矛盾した姿勢が見て取れます。

専門家の視点:税制がもたらす閉塞感

今回の変更点は、
一見すると事務的なものに思えますが、
その背景には「サラリーマンの節税封じ」や
「網羅的な資産把握」という国の強い意図が感じられます。

特に副業に対する締め付けは、
これから起業や創業を目指す人々のモチベーションを削ぐことになりかねません。
本来、副業は日本の経済活性化に繋がる「創業のスタートライン」であるはずです。
しかし、そこに対して不透明な判定基準を押し付け、
課税を強化することは、
長期的な国家の成長を阻害するリスクがあります。

確定申告は単なる義務ではなく、
国の政策の方向性を確認する機会でもあります。
おかしいことには「おかしい」と声を上げ続けながら、
適切な申告を行うことが重要です。

 

要約(2022年分 確定申告の重要ポイント)

- 期限と延長
  - 一律延長は廃止。
 原則期限は315日。
 災害(コロナ罹患等)で困難な個別事案のみ、申告書余白に理由記載で救済の余地。

- 様式・デジタル
  - 申告書Aを廃止しBに一本化。
 スマホ申告の対象拡大(青色申告決算書・収支内訳書も作成送信可)。
 マイナポータル連携により医療費・公的年金等のデータ自動取得が拡充。

- 雑所得(暗号資産等)の厳格化
  - 前々年の収入金額が1,000万円超の雑所得は、今年から収支内訳書の添付が必須
 (どこからいくら得て、何にいくら支出したか)。

- 副業の「事業所得」か「雑所得」か
  - 当初の「300万円以下は一律雑所得」案は撤回。
 帳簿書類の保存と「社会通念上の事業性」で総合判断。
 損益通算の可否に直結するため、実務上は厳格な審査が想定。

- 含意(専門家の視点)
  - サラリーマン節税封じ・資産把握の強化が透ける運用。
 副業は創業の入り口であり、過度な不確実性は成長阻害リスク。
 正しい申告と同時に、制度改善への声も必要。

 

 

この動画から得られること

- 期限・手続:申告・納付期限、
                       災害による個別延長の書き方、
                       e-Tax/窓口の選び方
- 様式・データ連携:申告書Bへの統一、
                                 スマホ申告の範囲、
                                 マイナポータルで取得できるデータ
- 雑所得の実務:前々年1,000万超の収支内訳書の作り方、
          暗号資産の所得区分・計算(取得価額・売却・スプレッド・手数料)
- 副業の区分判定:事業 vs 雑の判断軸(継続性・独立性・営利性・人的/物的設備・取引規模)、
                               損益通算の可否
- 青色の基本:65万円控除の要件、
                        帳簿・証憑保存、
                        電子帳簿保存法の要点
- 典型ミス回避:ふるさと納税ワンストップと確定申告の併用不可、
                          医療費集計フォーム、
                          配当・特定口座源泉の扱い

 

専門家の付加価値

- 雑所得(暗号資産等)収支内訳の必須項目
  - 収入:売却益、ステーキング/レンディング報酬、エアドロップ、マイニング収益
  - 必要経費:取得価額、送金手数料、取引手数料、価格算定根拠(時価ソース)
  - 補足:取引履歴のCSV保存、ウォレット別管理、時価評価の一貫性

- 副業の「事業性」チェック(が多いほど事業)
  - 継続反復して収益を追求
 /独立した販売・役務提供
 /専用サイト・名刺・営業活動
 /仕入・外注・設備投資の実態
 /帳簿・請求書・契約書の整備

- e-Taxの実務KPI
  - マイナンバーカード読取の事前テスト(ICリーダー/スマホ)
 /事前準備セットアップ完了
 /控除証明の自動取込エラー率低減

- 添付・保存
  - 収支内訳書添付(対象者)
 /医療費集計フォームと領収書保存
 /寄附金受領証明
 /帳簿・証憑7年保存

- 支払・納付
  - QRコード(e-Tax/eL-QR)・インターネットバンキング・ダイレクト納付の選択、
    振替納税の申込期限

 

例え話

確定申告は「空港の保安検査」に似ています。
去年までは優先レーン(延長)がありましたが、
今年は通常運用。
荷物(収支内訳・帳簿)を整え、
液体物(暗号資産の取引履歴)を透明袋に入れ、
身分証(マイナンバーカード)を準備すれば、
検査はスムーズに通過します。

 

視聴後アクション

- 1. 期限を書き出す:申告・納付の各期限(3/15)をカレンダーに設定
- 2. データを集約:源泉徴収票、
                               医療費、
                               生命保険料控除証明、
                               寄附金受領証、
                               暗号資産/副業の取引CSV
                               帳簿
- 3. 区分を判断:副業は「事業性チェック」に照らし、
                           帳簿・請求書・契約で裏づけ
- 4. 作成方法を選ぶ:スマホ/e-Tax/窓口を決定。
                                  マイナポータル連携を事前接続
- 5. 書類を作る:申告書B、青色決算書/収支内訳書、医療費集計フォームを作成
- 6. 提出・納付:e-Taxで送信納付方法(ダイレクト/QR/振替)を選択
- 7. 保存する:控え、帳簿、証憑類をクラウド/紙で7年保存。
                       来年の改善点をメモ

 

運用の勘所

- ふるさと納税:ワンストップ特例を出していても、確定申告を行うと特例は無効。
                           寄附金控除を必ず申告
- 医療費:レシートは提出不要でも5年保存。
                集計フォームで世帯合算の可否を確認
- 配当・株式:特定口座源泉ありは原則申告不要だが、総合/分離の有利判定を試算
- 電子帳簿保存法:猶予措置でも、スキャナ保存・電子取引の保存要件は早めに整備
- 暗号資産:NFTDefi等の論点は取引別に整理し、時価算定の根拠(レート・時刻)を明記

 

確定申告は「期限×書式×証憑」が整えば怖くありません。
延長のない今年こそ、
前倒しでe-Tax・マイナポータルを活用し、
雑所得・副業の論点を型で処理しましょう。

 

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