増え続ける「0円物件」――無償譲渡の背景と、利用者が知っておくべき税務リスク

現在、空き家対策の一環として、
土地や建物を無償で譲渡する「0円物件」が注目を集めています。
この現象の背景と注意すべき点について解説します。

  1. なぜ「0円」で不動産が手放されるのか

地方や郊外の不動産において、
所有者が最も懸念するのは「解体費用などの持ち出し」です。
特に市場価値が低い土地の場合、
売却代金よりも建物の解体費用のほうが高くなってしまうケースが少なくありません。
そのまま所有し続けても固定資産税がかかり続けるため、
「お金を払って売るくらいなら、無償でいいから引き取ってほしい」
という心理が働き、
0
円物件が増加しています。

実際に「みんなの0円物件」というマッチング支援サイトでは、
当初は年間50件程度だった登録数が、
現在は月に6070件、累計で1,600件を超えるまでに急増しており、
ニーズの高さがうかがえます。

  1. 0円物件」に潜むリスクと懸念点

利用者にとって魅力的に見える0円物件ですが、
専門家が介在しないことによるリスクには注意が必要です。

  • 仲介会社が入らないことによるトラブル
    売買代金が0円の場合、
    不動産仲介会社は仲介手数料を得られないため、
    取引に関与しません。
    そのため、
    契約書の作成や隣地との境界問題、
    残置物の処理といったトラブルが発生した場合、
    すべて当事者間で解決する必要があります。
  • 贈与税の発生リスク
    最大かつ盲点となりやすいのが「税金」の問題です。
    取引価格が0円であっても、
    税務上の「適正な評価額」がゼロとは限りません。
    たとえば、
    相続税評価額が200万円の土地を0円で譲り受けた場合、
    受贈者(もらった人)は
    200万円の贈与を受けた」とみなされます。
    贈与税には年間110万円の基礎控除がありますが、
    それを超える評価額の物件であれば、
    当然ながら贈与税の支払い義務が生じます。
  1. 税理士から見た現状と今後の見通し

現状、0円物件の多くは評価額が極めて低い過疎地などに集中しており、
贈与税の基礎控除内に収まるケースが多いため、
税務署が即座に調査に着手するような事例はまだ多くないと考えられます。

しかし、注意が必要なのは「都市部」や「繁華街」に近い物件です。
これらがメディアや新聞で紹介され、
一定の評価額があることが明らかになれば、
税務署による調査の対象となる可能性は十分にあります。
また、住宅であれば「3,000万円の特別控除」などの特例が使える場合もありますが、
無償譲渡という特殊な形態ではこれらの特例が適用できないリスクも考慮しなければなりません。

まとめ

0円物件」は、
負動産(負の財産としての不動産)を解消する有効な手段となり得ますが、
決して「完全にタダ」で完結するものではありません。
固定資産税の負担、
将来的な解体費用のリスク、
そして何より贈与税といった税務上の注意点を十分に理解し、
リスクを納得した上で活用することが求められます。

要約

- 何が起きているか
  - 空き家対策の一環として、土地・建物を無償で引き渡す「0円物件」が急増。
  マッチングサイトの登録も月6070件、累計1,600件超へ。

- なぜ0円になるのか(供給側の事情)
  - 解体費用が売却代金を上回るケースが多い。
  - 所有し続ければ固定資産税等の負担が継続。
   「お金を払ってでも手放したい」心理が働く。

- 何がリスクか(取得側の落とし穴)
  - 仲介不在による契約・境界・残置物・越境・再建築不可などの紛争リスク。
  - 税務リスク(無償でも評価額がある場合、贈与税・不動産取得税・登録免許税が発生し得る)。
  - 将来の固定資産税・解体費用・土壌やインフラ更新など、保有コスト。

- 税務の勘所(専門家視点)
  - 贈与税:適正評価額−基礎控除(110万円)超が課税対象。
    第三者からの無償譲渡は原則「贈与」認定。
  - 不動産取得税:無償でも原則課税(評価額×所定税率、住宅用軽減の可否要確認)。
  - 登録免許税:贈与による所有権移転は評価額に税率適用(売買より高め)。
                         司法書士報酬も別途。
  - 住宅特例の誤解:マイホーム3,000万円控除等は「売却側」の特例。
                                 無償譲渡の受贈側では使えないのが通常。

- 結論
  - 0円物件は「負動産」解消の手段になり得るが、無料は初期対価だけ。
    取得前に税・法務・技術の三点を精査し、総保有コストで意思決定すべき。

例え話

- 「無料のプリンター」でもインク代が高ければ出費は膨らみます。
0
円物件も同じで、
本体価格はゼロでも、
税金・維持・解体というインク代を見ないと赤字になります。

専門家としての付加価値(実務のチェックリスト)

- 法務・物件リスク
  - 境界確定(筆界確認書/境界標/越境物)と地積不一致の有無
  - 接道要件(建基法42条)と再建築可否、都市計画(用途地域・建ぺい/容積・高度・風致)
  - 残置物・建物滅失登記・未登記家屋の扱い、農地法許可、文化財・土砂災害・浸水リスク
  - 瑕疵担保責任免除・現状有姿・境界非明示・残置物処理の特約明記

- 税務・コスト
  - 評価額の把握(固定資産税評価・路線価)→贈与税・取得税・登録免許税の試算
  - 固定資産税・都市計画税の年額、ライフライン(上下水/電気/ガス)の引込・更新費
  - 解体費概算(木造・RC・アスベストの有無)、補助金の可否

- 取引設計
  - 仲介不在でも売買(贈与)契約書、
     重要事項説明相当の情報開示、
     本人確認・反社チェック
  - 司法書士立会い、
     登記原因(贈与/低額譲渡)の整合、
     費用負担条項の明確化

この動画から得られること

- 0円物件が増える背景(解体費・固定費>売却益)の理解
- 贈与税・不動産取得税・登録免許税の基本と評価額の考え方
- 境界・再建築不可・残置物・農地法など法務リスクの実務チェック
- 解体費・インフラ更新・保有税を含む総保有コストの算定方法
- 契約条項(現状有姿・瑕疵免責・残置物・境界非明示)の作り方
- 取得前のデューデリジェンス手順と補助金の確認ポイント

視聴後アクション

- 評価額を確かめる
  - 固定資産税評価証明や路線価で価格の目安を確認し、贈与税・取得税・登録免許税を概算する。

- 境界と再建築を確認する
  - 法務局の図面、役所の建築指導課で接道要件と再建築可否、境界標や越境の有無を現地で見る。

- 解体と維持費を見積もる
  - 解体会社から相見積もり、アスベスト調査の要否を確認。固定資産税の年額も書き出す。

- 契約書と特約を整える
  - 現状有姿、瑕疵担保免責、境界非明示、残置物処理の負担者を明記する。本人確認を徹底する。

- 専門家に相談する
  - 税理士で課税確認、司法書士で登記手続き、建築士・解体業者で技術リスクを点検する。

- 補助制度を調べる
  - 自治体の空き家解体補助・改修補助・固定資産税の軽減の可否を問い合わせる。

- 代替案も比較する
  - 相続土地国庫帰属制度や隣地買取打診、賃貸・簡易宿泊など他の出口も同時に検討する。

 価格ゼロではなく「総保有コスト」で判断しましょう。
今日、評価額と税の概算表、
境界・再建築チェックリスト、
解体の相見積もり依頼を同時に始めてください。
基本手順の徹底が、0円物件を資産に変える最短ルートです。

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引用

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