はじめに:未来を見通すために過去を学ぶ
経済の現状と今後の見通しについてお話しいただきます。
不動産投資においても、
単に物件に投資するだけでなく、
経済全体の動向を把握し、
先を読み解く力が不可欠です。
未来の兆しは必ず過去のデータの中にあります。
今回は、新型コロナウイルスの影響が鮮明に現れた
「2020年上半期」の雇用データに注目し、
今後の動向を予測していきたいと思います。
2020年上半期、雇用市場に起きた異変
今回ご紹介するのは、
厚生労働省が発表した「令和2年(2020年)上半期雇用動向調査」の結果です。
ここには、
不動産業界やその他のビジネス全般に深く関わる重要な変化が示されています。
注目すべきは、
「入職率(新たに就職した人の割合)」と「離職率(会社を辞めた人の割合)」の推移です。
2020年1月から6月のデータでは、
入職率が2004年以降で最大の下げ幅を記録しました。
また、入職率から離職率を引いた「入職超過率」は0.0ポイントとなり、
雇用の純増が完全に止まったことを示しています。
この背景には、
コロナ禍による内定取り消しや雇い止め、
そして多くの企業が採用枠を大幅に絞り込んだことがあります。
さらに興味深いのは、
離職を思いとどまる人が増えたことです。
「今辞めても次の職が見つからないかもしれない」という心理が働き、
本来であれば離職するはずの層が現在の職場に留まるという現象が起きました。
業種別に見るコロナ禍の影響
業種別に詳しく見ていくと、
影響の大きさは一目瞭然です。
- 宿泊業・飲食サービス業:
入職率12.4%に対し、
離職率は15.3%。
離職者が入職者を大きく上回る厳しい状況でした。 - 教育・学習支援業:
対面授業が困難になり、
オンライン化が進んだ結果、
必要とされる人員が削減され、 - 離職率が入職率を上回りました。
- 運輸業・郵便業:
物流ニーズは高まったものの、
現場の過酷さや構造的な問題からか、
離職率が1.7ポイント上昇し、
全業種で最も高い離職率となりました。
一方で、トヨタ自動車などの大手製造業のように、
一時的に落ち込んでも、
早期に業績を回復させ採用を続けている業種もあります。
このように、業種によって「明暗」がはっきりと分かれているのが現状です。
マクロとミクロの視点で予測する
確かに私の管理物件でも、
宿泊施設にお勤めの方が退去された後、
なかなか新しい入居者が決まらないといったミクロな変化を感じていました。
しかし、こうしてマクロなデータを俯瞰することで、
それが日本全体、
あるいは業種ごとの構造的な変化であることがよく理解できます。
経済を読み解くには、
「ミクロ(自分の周り)」の視点と
「マクロ(社会全体)」の視点の両方をバランスよく持つことが大切です。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがあるように、
一見自分とは関係のない業種の停滞が、
巡り巡って不動産需要や消費動向に影響を及ぼします。
今後もAIの普及やオンライン化の加速によって、
10年後にはなくなる職種があるとも言われています。
コロナ禍は、そうした変化をさらに早めたと言えるでしょう。
おわりに:次回の備えとして
今回のデータ分析を通じて、
今の職場に留まっている人も、
実は「消極的な維持」である可能性が高いことがわかりました。
こうした潜在的な雇用不安がいつ顕在化するか、
我々投資家も経営者も注視しておく必要がありますね。
過去のデータを冷静に分析し、
自分のビジネスがどのような影響を受けるのかをあらかじめ想定しておくこと。
それが、不確実な時代を生き抜くための「見極める力」になります。

要約
- 何が起きたか(2020年上半期の雇用)
- 厚労省「雇用動向調査」で入職率が2004年以降最大の下げ幅。
入職超過率は0.0に低下=雇用の純増が停止。
採用抑制・内定取消・雇止めが背景。
- 離職も「控える動き」が増え、潜在的な転職希望が滞留。
- 業種別の明暗
- 宿泊・飲食:入職12.4%<離職15.3%で人材流出超。
教育・学習支援も対面制約で人員縮小。
運輸・郵便は物流増でも離職率上昇。
- 一方で大手製造業などは回復・採用継続の動きもあり、二極化が鮮明。
- 投資・経営への示唆
- マクロ(統計)×ミクロ(現場)を往復し、需要・家賃・空室・賃借人属性の変化を先読み。
潜在的な離職の顕在化リスクを織り込む。
- 結論(備え)
- 雇用KPIの定点観測、
シナリオ別のキャッシュ/賃料政策、
テナントミックスと立地の再設計で、次の変化に先回りする。
この動画から得られること
- 2020年上半期の雇用変動(入職・離職・入職超過0.0)の正しい理解
- 業種別の構造変化(宿泊/飲食・教育・運輸・製造)と不動産需要への波及
- 雇用KPI(有効求人倍率、入職/離職、求人件数、所定外労働、移動データ)の見方と設定
- 賃料・稼働率のシナリオ管理(ベース/ストレス)と賃貸・売買の打ち手
- テナント・立地戦略(在宅/物流/教育オンライン)のポートフォリオ最適化
例え話
雇用データは地震計に似ています。
微小な揺れ(入職・離職の変化)を早く捉えれば、
大きな揺れ(景気変動)に備え、
棚(テナント構成や賃料政策)を固定できます。
揺れを見逃せば、被害は拡大します。
専門家としての付加価値
- 監視すべき雇用KPI(推奨)
- 有効求人倍率(総合/職種別)、入職率・離職率・入職超過率
- 新規求人数/新規求職者数、常用雇用指数、所定外労働時間
- 求人サイト掲載件数(自社業界/エリア)、人流(モビリティ)指標
- 不動産向けシナリオ設計(例)
- ベース:稼働率−2pt/賃料横ばい、募集期間+10日
- ストレス:稼働率−5〜8pt/賃料−3〜5%、フリーレント1か月、原状回復軽減
- KPI:空室日数、成約賃料差、申込→契約転換率、更新率、解約率
- テナント/立地の再設計
- 在宅×郊外の単身/ファミリー需要:通信・ワークスペース・防音・駐車/共用改善
- 物流・運輸:IC近接、EV充電/24h対応、耐床荷重の開示
- 教育/医療:オンライン対応インフラ、静穏性、BCP設備
- キャッシュと契約の微調整
- 現金バッファ3〜6か月、修繕の前倒し/後ろ倒し基準
- 契約柔軟化(短期違約金緩和、更新条件の事前合意)、賃料分割・保証会社活用
視聴後アクション
- 具体ステップ
1) 雇用KPIダッシュボードを作成(有効求人倍率、入職/離職、求人件数、所定外労働)
2) 物件別の賃料・稼働シナリオ(ベース/ストレス)を設定し、打ち手を紐づけ
3) テナント・入居ターゲットを見直し(在宅/物流/教育ニーズ)し、募集文言と設備投資を更新
4) 契約・賃料政策の柔軟化(フリーレント/分割/更新条件)を社内SOPに明文化
5) 現金バッファと修繕計画を点検(3〜6か月確保、前後倒しの判断基準)
- 用語の簡潔説明
- 入職超過率:入職率−離職率。
プラスで雇用の純増、ゼロで横ばい、マイナスで純減。
- 有効求人倍率:求人数÷求職者数。
1を上回るほど人手不足傾向。
補助資料
- チェックリスト(抜粋)
- 監視KPIの更新頻度(月次/週次)とデータソースの固定
- 稼働・賃料のシナリオ別KPI(空室日数、転換率、更新率)の閾値
- テナントミックスの再設計(在宅/物流/教育医療向け要件)
- 契約柔軟化と与信・保証のバランス
- キャッシュバッファと修繕CAPEXの優先順位
- テンプレ(要点)
- 雇用KPIダッシュボード雛形(指標・目標・アラート)
- 賃料・稼働シナリオ表(打ち手紐づけ)
- テナント要件定義シート(用途別設備・立地要件)
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