今回は「遺言と内縁関係」をテーマに、
遺言書でできることの限界と実務上の注意点について解説します。
- 遺言で「結婚」や「離婚」はできるのか?
結論から申し上げますと、
遺言によって結婚(婚姻)や離婚を成立させることはできません。
実際に
「家出した妻と離婚し、現在生活を共にしている内縁の妻と結婚する」
といった内容を遺言に残したいという相談を受けることがありますが、
これらには法的な効力はありません。
その理由は、
結婚や離婚が「両者の合意」を必要とする法律行為だからです。
遺言はあくまで遺言者一方の意思表示であるため、
相手の同意が必要な身分関係の変更を遺言だけで決定することは不可能なのです。
- 内縁の妻を守るために必要なこと
法律上の婚姻届を出していない「内縁の妻」には、
原則として相続権がありません。
内縁のパートナーに財産を残したり、
法的に守ったりしたいと考えている場合は、
遺言に頼るのではなく、
生前に必要な手続きを済ませておくことが不可欠です。
正式に結婚して相続権を得る、
あるいは「遺贈(いぞう)」という形で財産を譲る旨を遺言に記すなど、
生前の対策が重要になります。
- 養子縁組や離縁についても同様
結婚・離婚だけでなく、
「養子縁組」や「養子離縁」についても遺言で行うことはできません。
これらも当事者間の合意や特定の届け出が必要な行為であるため、
遺言者の独断で決めることはできず、
生前の手続きが必須となります。
- 遺言の一部が無効な場合の取り扱い
もし遺言書の中に
「妻と離婚する」
といった法的に認められない(無効な)項目が含まれていたとしても、
遺言書全体が無効になるわけではありません。
相続財産の分配など、
法律的に有効な形式で書かれている他の部分は、
そのまま有効として扱われます。
ただし、
公証役場で作成する「公正証書遺言」の場合は、
そもそも法的に無効な内容は公証人によってカットされるため、
こうした矛盾は生じにくくなります。
- まとめ
遺言は非常に大切なものですが、
万能ではありません。
特に身分関係(結婚、離婚、養子縁組など)については、
遺言で決定することはできないという限界があります。
大切な人を法的に守りたいと考えているのであれば、
遺言者に意思能力があり、
お互いが元気なうちに、
正しい法律手続き(入籍や養子縁組の届け出など)を済ませておくことが何よりも肝心です。
記事の要約(専門家視点・MECE)
- 結論
- 遺言で結婚・離婚・養子縁組・離縁はできません。
これらは双方の合意・法定手続が必須で、遺言は一方意思のみを示す文書のため効力が及びません。
- 法的な位置づけ
- 内縁(事実婚)の相手は配偶者ではないため法定相続人にならず、
配偶者居住権等の配偶者限定制度も使えません。
- 遺言に無効部分があっても遺言全体が無効になるわけではなく、
無効部分のみが切り離され、その他の有効部分は有効です。
- 代替手段(生前にとるべき手続)
- 婚姻届の提出(合意・届出で効力発生)
- 遺贈・死因贈与契約(負担付で居住権・管理義務等の条件付与可)
- 生前贈与(税務に留意)
- 住まいの安定:賃貸借契約/使用貸借契約の設定、遺贈に「終身使用権」等の条件を付ける
- 士業契約:任意後見契約、財産管理委任契約、死後事務委任契約
- 生命保険の受取人を内縁の相手に設定(生活資金の確保)
- 家族信託:受益者に内縁の相手を指定(相続権代替ではないが運用保護に有効)
例え話
結婚・離婚は「二人の鍵で開く金庫」。
遺言は一人の鍵にすぎず、
金庫(婚姻・離婚)は開きません。
必要な手続は生前に二人で実行するのが必須です。
この動画から得られること(学習・実践)
- 遺言でできること/できないことの正確な仕分け
- 内縁の相手を守るための生前スキーム(遺贈・死因贈与・契約群・信託・保険)
- 居住安定の条項例(負担付遺贈・賃貸借/使用貸借の使い分け)
- 遺言の無効部分が他条項へ波及しない考え方
- 優先順位とタイムライン(婚姻→契約→遺言→保険/信託→周知)
専門家としての付加価値(実務チェックリスト/設計指針)
- できる/できない一覧
- 遺言で可能:遺贈、相続分指定、遺言執行者指定、認知、負担付条件、死後事務の希望(別契約で実行)
- 遺言で不可:婚姻・離婚、養子縁組・離縁、双方合意・届出を要する行為全般
- 居住安定の条項例(負担付遺贈)
- 「被相続人所有の○○について、受遺者(内縁配偶者)に終身無償使用権を付与し、
固定資産税相当額は甲/乙いずれが負担」等、具体的負担・維持管理・終了事由を明記
- 死因贈与の要点
- 書面化・登記準備・債務付与の可否・撤回条項の整備、税務(相続税扱い)確認
- 契約3点セット
- 任意後見契約、財産管理委任契約、死後事務委任契約(葬送・納骨・解約・家財処分等)
- 信託・保険
- 受益権設計と受託者選任、保険金で生活資金を確保(受取人固有財産)
視聴後アクションのやさしい解説
- 今すぐやること
- 目的を一文で書く:「誰を、どのように、いつまで守りたいか」
- 婚姻の可否判断:合意が取れるなら届出準備、難しい場合は代替スキームへ
- 財産リスト化:不動産・預貯金・保険・債務を一覧に
- 専門家相談を予約:弁護士・司法書士・公証人・税理士
- 下書き:遺言骨子、負担付遺贈/死因贈与の条項案、任意後見・死後事務の希望
- 何が得られるか
- 遺言の限界と有効活用が理解でき、生前の正しい手続に着手できる。
内縁の相手の生活・居住を法的に守る道筋が明確になる。
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