不動産投資を検討する際、
「どのような物件を買うべきか」という条件を並べる方は多いですが、
実はそれ以上に重要なのが「どのような物件なら買わないか」という、
自分なりの「足切り条件」を明確にしておくことです。

実際に購入した物件よりも、
検討した結果「見送った案件」の方が圧倒的に多い。
より良い不動産に巡り合うための判断基準を整理します。

  1. 「利回り」の言葉に騙されない

物件情報に記載されている「利回り」にはいくつかの種類がありますが、
投資家が重視すべきは表面的な数字ではありません。

  • 表面利回り(満室想定):
     現状が空室であっても「満室になればこれだけ稼げる」という仮定の数字です。
  • 実質利回り:
     管理費、水道光熱費、固定資産税などのランニングコストをすべて差し引いた、
    現実的な収益性です。
  • 将来の予測:
     銀行から融資を受ける際、
    プロは「7年後、10年後、家賃が下落した状況でも収支が回るか」まで計算します。

「表面利回りが良いから」と飛びつくのは非常に危険です。
特に利回り23%台の物件は、
借入れをして購入するとすぐにキャッシュフローが赤字になるリスクが高いと言えます。

  1. 「修繕コスト」と「加工の可否」

利回りが高くても、
大規模修繕が必要なほど老朽化している物件は要注意です。

  • 大規模修繕の履歴:
     屋上防水や外壁塗装など、
    多額の費用がかかる工事が適切に行われているかを確認する必要があります。
  • リノベーションの自由度:
     構造上の理由で間取り変更(1DKから1LDKへの変更など)や、
    3
    点ユニットバスの分離工事ができない物件は、
    将来的に競争力を失います。
    自分の手で価値を高める「加工」ができない物件は見送るべきです。
  1. 周辺環境とエリアの特性

その物件が、地域のニーズや人口推計にマッチしているかを見極めます。

  • ターゲット層:
     単身者が多いエリアなのにファミリー物件だったり、
    あるいはその逆だったりと、
    ミスマッチがないかを確認します。
  • 家賃引き下げの罠:
     入居率が低いからといって家賃を下げすぎると、
    今度は「家賃滞納リスク」が高い層を呼び込んでしまうことになり、
    経営が悪化する原因となります。
  1. 仲介会社や営業トークの裏側

不動産業者の営業マンは、
物件を売るのが仕事です。
中には自分たちの利益(仲介手数料)だけを考え、
不利益な情報を隠して「良い物件です」と勧めてくる業者も存在します。

  • 「年金代わりになります」という甘い言葉:
     将来の年金代わりになると謳い、
    毎月の持ち出し(赤字)が出る物件を売る手法もありますが、
    人口が減り建物が劣化する中で、
    将来の資産価値が保証されることはありません。
  • サブリース(家賃保証)のカラクリ:
     「30年一括借り上げ」などの保証があるから安心だと思わせる手法もありますが、
    契約条件を精査すると、
    オーナーに不利な条項が隠されていることが少なくありません。

結論:自分だけの「ブラックリスト」を作る

不動産に「掘り出し物」は存在しません。
価格が安かったり利回りが高かったりするのには、
必ずそれなりの理由があります。

「良いものがあれば買う」というスタンスだと、
営業マンの口車に乗せられてしまう可能性があります。
そうではなく、
「この築年数以上は買わない」
「このエリアは手を出さない」
「出口戦略(売却)が描けない物件はNG」といった、
自分なりの絶対に購入しない条件を決めておきましょう。

まずは情報を多角的に集め、
自分自身の尺度で精査すること。
それが、変な案件を掴まされることなく、
本当の意味で価値のある不動産を手に入れるための確実な一歩となります。

要約

- 前提
  -
「どれを買うか」以上に「何を買わないか」を明確化することが、長期の成果を左右する。
     検討して見送った案件の方が多いのが健全。

- 数字の罠
  -
表面利回り(満室想定)は理想値。
    実質利回り(運営費・税・空室・金利を反映)で判断すべき。
    特に表面23×借入はCF赤字化リスクが高い。
  -
融資前提では7年・10年後の家賃下落を織り込み、DSCRで耐性を確認。

- 物件の加工性と費用
  -
老朽化は大規模修繕の要否を確認。
    構造的に間取り変更・3点分離ができない等「加工不可」は将来競争力を失いがち。

- 立地・需要の適合
  -
ターゲット(単身/ファミリー)と地域ニーズの整合が鍵。
    家賃の安易な引下げは滞納リスク増で逆効果。

- 営業トークと契約の落とし穴
  -
「年金代わり」「30年一括借上げ」の甘言に注意。
     減額改定・中途解約・修繕負担など条項の非対称性を精査。

- 結論
  -
事前に「絶対に買わない条件(足切り)」をリスト化。
    多角的な情報と自前の尺度で精査し、出口が描けない案件は即見送り。

 

本動画のポイント

- 表面実質利回りへの変換とDSCRストレステスト
-
老朽化・大規模修繕・加工性(改修可否)の見極め
-
需要適合の判定(ターゲット×賃料分布×吸収速度)
-
サブリース・営業トークのレッドフラッグと条項精査
-
自分だけの「買わないリスト」の作り方

 

 

この動画から得られること

- 判断軸
  -
足切り条件の設計(数値基準・条項基準・加工性基準)

- 数字の実務
  -
実質利回り・NOIDSCRの算式と目安、7/10年ストレスの掛け方

- 物件評価
  -
大規模修繕履歴の点検、間取り・配管・躯体の改修可否の判定

- 市場適合
  -
ターゲットごとの家賃レンジ・空室率・募集期間の読み方

- 契約・リスク
  -
サブリースの減額改定・中途解約・修繕負担条項の見抜き方

- 実行フロー
  -
見送り再検討のプロセス整備で意思決定を標準化

 

専門家の付加価値(実務テンプレート)

- 足切り条件テンプレ(例)
  -
数字:実質利回り<(目標利回り−1.0%)は見送り
               DSCR1.2(保守1.3)で見送り
               金利+1.0%・家賃▲5%でCF赤字なら見送り
  -
物件:大規模修繕履歴(屋上防水/外壁/配管)不明は見送り
               3点分離不可・間取り改修不可は見送り
  -
市場:空室率エリア上位四分位、吸収速度>90日継続は見送り
  -
契約:サブリースの減額無制限・一方的中途解約・修繕オーナー全負担は見送り
  -
出口:売却先の想定Capが描けない
              安定化NOIの根拠が弱い場合は見送り

- 指標と算式
  -
実質利回り=(年間賃料−空室損−運営費−固都税)÷(購入価額+購入時諸費用)
  - NOI
=賃料−空室損−運営費(管理・清掃・保険・固都税)
  - DSCR
=(NOI−年利息)÷年元本返済(目安≥1.21.3

- 加工性チェック
  -
配管位置(PS/DS位置)/耐力壁の有無/梁型に伴う天井高/電気容量/排気経路(3点分離の可否)

- 営業トーク・レッドフラッグ
  -
「年金代わり」「家賃保証で安心」「満室想定で%」稼働実績・減額条項・原状回復負担を必ず照合

- デューデリ・フロー
  -
市場(家賃分布・空室率・募集期間)
 →物件(修繕履歴・加工性)
 →契約(条項リスク)
 →財務(NOI/DSCR/ストレス)
 →出口(Cap/回転日数)

 

視聴後アクション

- 1枚の足切り表を作る
  -
数字(実質利回り・DSCR)・物件(修繕/加工)・市場(空室/吸収)・契約(条項)・出口の基準をA4一枚に書き出します。

- 3件だけ精査する
  -
候補を3件に絞り、足切り表で○×判定。
    ×
1つでもあれば見送ります。

- 実質利回りとDSCRを計算する
  -
運営費と固都税、金利・元本返済を入れて「手残り」を算出します。
    黒字が続くか確認します。

- 修繕履歴を確認する
  -
屋上・外壁・配管の工事履歴と見積を取り寄せ、費用を計画に織り込みます。

- サブリース条項を読み解く
  -
減額改定・中途解約・修繕負担の条項にマーカーを引き、疑問点は書面で確認します。

- 出口を先に決める
  -
保有or転売のどちらかを選び、想定Capと安定化NOIで売却可能価格のレンジを出します。

 

例え話

 良い案件を探す前に、
目の粗さが適切な「ふるい」を作ることが先決です。
粗いふるいでは石も砂も一緒に残り、
精密なふるいなら本当に必要な粒だけが残ります。

 

 

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