不動産相続における登記の義務化が数年以内に施行されることもあり、
相続への関心が高まっています。
しかし、不動産を扱った経験がない方や、
相続税が発生しない程度の資産状況の方は、
「費用がかかるなら放置してもいいのではないか」と考えがちです。

相続手続きにはどのような手順があり、
どの程度の費用がかかるのか。
その全体像を解説します。

  1. 相続人の確定と戸籍の調査

相続が発生して最初に行うべきことは「相続人の確定」です。
誰に相続権があるのかを正確に把握するため、
亡くなった方(被相続人)の出生から死亡までの
すべての戸籍(除籍謄本・改製原戸籍など)を遡って取得する必要があります。

これは、本人たちも気づかなかった離婚歴や、
認知している子供の存在が後から判明し、
トラブルになるのを防ぐためです。
銀行などの金融機関からも必ず提出を求められます。

  • 費用:
     戸籍1通につき数百円〜千数百円程度ですが、
    本籍地が遠方の場合は郵送費なども加わり、
    合計で数千円〜数万円かかることもあります。
  1. 相続財産の特定

次に、亡くなった方が何をどのくらい持っていたのかを特定します。
預貯金の残高証明書を銀行で取得するほか、
不動産については固定資産税の評価額などを調べます。

  • 費用:
     銀行の残高証明書発行手数料は、
    1
    通あたり440円〜660円程度(金融機関により異なる)です。
  1. 遺産分割協議書の作成

相続人と財産が確定したら、
相続人全員で「誰がどの財産をどれだけ引き継ぐか」を話し合い、
その結果を「遺産分割協議書」という正式な書類にまとめます。
後々のトラブルを防ぐためにも、
司法書士や行政書士といった専門家に作成を依頼するのが一般的です。

  • 費用:
     財産の規模や相続人の人数によりますが、
    書類作成料として5万円〜15万円程度が目安です。
  1. 相続税の申告(税理士への報酬)

相続財産が基礎控除額を超える場合は、
相続税の申告が必要です。
この業務は複雑なため、
多くの場合、
税理士に依頼することになります。

  • 費用:
     一般的には「相続財産総額の1%程度」が目安です
    (難易度や財産の種類により、3%5%になる場合もあります)。
  • 注意点として、
    最低報酬額(例:50万円〜100万円など)を設定している事務所もあります。
  1. 不動産の名義変更(相続登記)

相続した財産の中に不動産がある場合、
名義を相続人に書き換える「相続登記」が必要です。

  • 費用(司法書士報酬):
     数万円〜15万円程度(筆数や評価額による)。
  • 費用(税金):
     「登録免許税」として、
    不動産の固定資産税評価額の0.4%を納める必要があります
    (例:1,000万円の評価額なら4万円)。

まとめ:なぜ「事前の準備」が大切なのか

相続の手順を追っていくと、
戸籍の取得から登記まで、
一定の期間と費用が必要になることが分かります。

「何から手をつけていいか分からない」
「高額な費用がかかるのでは」
という不安が手続きを後回しにする原因になりますが、
現時点で自分の財産がどのくらいあるのかを把握しておけば、
将来かかる費用も概算できます。

事前に相続人同士で話し合い、
遺言書の作成や財産目録の整理をしておくことで、
いざという時の「もめる原因」を減らし、
スムーズに手続きを進めることができます。
相続は「事前の準備」が何よりも重要です。

要約

- 背景と目的
  -
不動産の相続登記は20244月から義務化(相続開始を知った日から3年以内、違反は10万円以下の過料)。
「費用がかかるなら放置」は通用せず、手順と費用の全体像を把握して前倒し準備が必要。

- 相続の標準フロー(5工程+期限)
  1)
相続人の確定:被相続人の出生〜死亡までの全戸籍を収集し、法定相続人を特定
  2)
相続財産の特定:預貯金残高証明、不動産の固定資産評価等で資産・負債を一覧化
  3)
遺産分割協議:相続人全員で分け方を合意し、遺産分割協議書を作成
  4)
相続税の申告:基礎控除超なら申告(10か月以内)、被相続人の準確定申告(4か月以内)
  5)
相続登記(名義変更):不動産の名義を書き換え(義務化、3年以内)

- 代表的な費用目安(実務レンジ)
  -
戸籍:数千円〜数万円(通数・郵送費等に依存)
  -
残高証明:1通あたり約440660
  -
遺産分割協議書作成(専門家):5万〜15万円
  -
相続税申告(税理士):相続財産総額の約1%目安(難度次第で35%、最低報酬設定あり)
  -
相続登記(司法書士):数万〜15万円+登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)

- 実務の留意点
  -
隠れた相続人・認知の有無は戸籍でしか判定不可。
    等分しづらい資産は代償分割も検討。
    口座凍結への対処(預金の仮払い制度)、未成年・不在者は特別代理人等が必要な場合あり。

- 結論
  -
事前に資産・相続人・方針を可視化すれば、費用と期間の見通しが立ち、紛争と遅延を回避できる。
    相続は「備えが最大のコスト削減」。

この動画から得られること

- 相続の標準フロー(5工程)と主要期限(10か月・4か月・3年)の正しい理解
-
戸籍・残高証明・評価証明など、必要書類と費用レンジの把握
-
遺産分割協議書の作り方と、等分困難資産の解決策(代償分割)
-
相続税が発生するかの一次判定と、特例(配偶者軽減・小規模宅地等)の着眼点
-
相続登記義務化の対応方針と、前倒しでコスト・リスクを抑える設計

例え話

相続は「駅伝」に似ています。
バトン(財産)を次の走者(相続人)に渡すには、
出走メンバー(相続人)確認、
コース図(手順と期限)、
給水所(必要書類・費用)の準備が不可欠です。
準備が整っていれば、
カーブ(不動産や未成年者対応)でも落ち着いてバトンをつなげます。

専門家としての付加価値

- 期限逆算SOP(相続開始日=死亡日を起点)
  1) Day 0-14
:戸籍の一括請求(出生〜死亡)、法定相続情報一覧図の取得申請
  2) Day 15-45
:財産目録の作成(預貯金・証券・不動産・保険・負債・デジタル資産)
  3) Day 46-90
:遺産分割協議協議書作成(代償分割・換価分割の是非を試算)
  4) Day 91-180
:相続税の一次判定必要なら申告資料収集・評価
  5) Day 181-300
:相続税申告(10か月以内)、相続登記着手(3年以内完了)
  6)
平行:準確定申告(4か月以内)、口座の仮払い制度活用、公共料金・名義変更

- 一次判定の早見(簡易)
  -
相続税の基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数
  -
課税見込なら特例検討:配偶者の税額軽減、小規模宅地等(自宅最大330㎡等)

- 代表的書類群(抜粋)
  -
戸籍・除籍・改製原戸籍、法定相続情報一覧図、残高証明、固定資産評価証明書、名寄帳、保険金支払関係書類、遺言書(検認済)または遺産分割協議書、相続関係説明図

- 実務の落とし穴と回避
  -
行方不明・未成年不在者財産管理人・特別代理人
  -
デジタル資産→ID・端末・2要素認証の開示計画
  -
現預金不足生命保険の非課税枠(500万円×法定相続人)で流動性確保

視聴後アクション

- 具体ステップ
  1)
戸籍の収集を開始(出生〜死亡まで)。併せて法定相続情報一覧図を申請
  2)
財産目録テンプレを作成(資産・負債・連絡先・ID等)し、残高証明・固定資産評価証明を取得
  3)
相続税の一次判定(基礎控除超か)超なら特例の適用可否を確認
  4)
遺産分割の方針を素案化(代償分割・換価の組合せも試算)
  5)
専門家の窓口(司法書士・税理士)を決め、10か月・4か月・3年の期限逆算カレンダーを共有

- 用語の簡潔説明
  -
基礎控除:3,000万円+600万円×法定相続人。
                     これ以下なら相続税申告は原則不要。
  -
代償分割:不動産等を一人が取得し、他の相続人に代償金を支払う分け方。

補助資料

- チェックリスト(抜粋)
  -
戸籍・除籍・改製原戸籍の収集状況
  -
法定相続情報一覧図の有無
  -
残高証明・固定資産評価証明の取得状況
  -
遺産分割協議書の案・捺印手順
  -
相続税の一次判定・特例適用の可否
  -
相続登記の対象不動産・登録免許税の概算

- 相談テンプレ(要点)
  -
件名:相続の手順・費用見積と登記義務化対応のご相談
  -
本文:家族構成、相続開始日、資産の概況(不動産・預金等)、期限感(10か月・4か月・3年)、確認したい論点

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