本日は、2022年の基準地価をテーマにしたシリーズの第3回(最終回)として、
地価をめぐる諸事情とその背景にある様々な要素について深掘りしていきます。

  1. 基準地価と公示地価の違い

「基準地価」は、毎年11日時点の地価を評価する「公示地価」に対し、
7
1日時点の状況を示すもので、
いわば「地価の中間発表」としての役割を持っています。
公示地価に比べて調査地点が多く、
山林なども含まれるため、
より詳細に地価の推移を把握できるのが特徴です。
2022
年のデータを見ると、
後半にかけて上昇率が拡大しており、
コロナ禍からの回復基調がより鮮明になっています。

  1. 円安による「割安感」と海外投資家の動向

現在、急速に進む円安が日本の不動産市場に大きな影響を与えています。
年初から30%近い円安が進んだことで、
海外投資家から見れば、
日本の不動産は実質的に「30%引き」という極めて割安な状態にあります。
ニューヨークなどの世界主要都市と比較しても、
東京の不動産は安全性や利便性が高く、
投資対象として非常に魅力的です。
実際に、億単位のマンションを現金で即座に購入する外国人投資家や外国企業が増えており、
現在は投資における絶好のタイミングと捉えられています。

  1. 地方リゾート地の買収と資源保護の懸念

この影響は都心部だけにとどまりません。
新潟県の赤倉温泉では、
60軒のホテルのうち約5分の1がすでに外国資本に買収されているという現状があります。
また、懸念されるのは不動産だけではありません。
世界的な資源不足を背景に、
一部の国が日本の水資源(水源地)を買い漁る動きも見られます。
これらは本来、国力を維持するために国が制限をかけるべき重要な資産ですが、
現状では十分な規制がなされていないという課題があります。

  1. 国内のポジティブな動きと資産防衛

明るいニュースとしては、
台湾の半導体大手TSMCの熊本進出が挙げられます。
これに伴い、熊本県大津町周辺の工業地の地価が31.6%上昇するなど、
産業誘致が地価を大きく押し上げ、
国内産業の活性化や雇用創出に寄与しています。
また、外資への流出を防ぐ動きも出始めています。
今年9月には、
大手町にある大型複合ビル「大手町プレイス」の政府保有分を、
国内企業連合が落札しました。
こうした日本の重要資産を守る取り組みは、
地価の安定にもつながります。

  1. 今後の展望と地価動向のリスク

今後の焦点は、
日銀の金融政策です。
来年4月の総裁交代に伴い、
金融引き締め(金利上昇)が起これば、
地価動向に大きな影響を与えるでしょう。
また、コロナ融資の返済が本格化する中で、
中小企業の倒産や廃業が増える可能性も否定できません。
円安による押し上げ要因がある一方で、
国内の経済実態が地価を支えきれるかどうか、
慎重に見極める必要があります。

  1. 専門家による分析:下げ止まりとリスク分散

現在の地価について
「大幅に上昇したというよりは、ようやく下げ止まった(持ちこたえた)」
という見解を示しています。

  • 大阪: インバウンドへの依存度が高かったため、回復の遅れが顕著。
  • 名古屋: トヨタ自動車という強固な産業基盤があるため、外部要因に左右されにくく堅実。
  • 東京: 首都としての底堅さはあるが、一極集中が加速している。

特に東京一極集中については、
南海トラフ地震や首都直下型地震などのリスクを考慮すると、
投資や政策の面でより地方への分散を図るべきだという指摘がありました。

結論

外資による投資は市場の活性化につながる側面もありますが、
水源地のような国家の重要資産については、
売却制限や税制の見直しなど、
国としての毅然とした制度設計が求められます。
企業もまた、株主還元のみに注力するのではなく、
内部留保を従業員の賃金や設備投資に回すことで、
国内経済の地力を高めていく必要があります。
地価の数字に一喜一憂するのではなく、
長期的かつ多角的な視点で日本の資産を捉え直す時期に来ているといえるでしょう。

要約

- 基準地価の位置づけ
  -
公示地価(1/1時点)に対し、基準地価は7/1時点の「中間発表」。
  
調査地点が多く、山林等も含むため、回復局面の広がりを把握しやすい。
   2022
年は後半に上昇が拡大し、コロナ後の回復が鮮明に。

- 円安と外資の流入
  -
円安(年初比30%)で日本の不動産は海外から「実質3割引」。
  
安全性と利便性の評価が高い東京は魅力が強く、億単位の現金買いも増加。

- 地方リゾートと資源保護の懸念
  -
赤倉温泉(新潟)で全体の約2割が外資買収。
  
水源地など国家資産に対する買い漁りへの規制・制度整備が急務。

- ポジティブな国内動向
  - TSMC
熊本進出で周辺地価が大幅上昇(例:大津町の工業地+31.6%)。
  
大手町プレイス政府保有分を国内連合が落札するなど重要資産を国内で守る動きも。

- 先行きの焦点とリスク
  -
日銀の政策変更(総裁交代と引締め/金利上昇)と、コロナ融資返済本格化に伴う中小企業の倒産増。
  
円安の追い風と実体経済の地力の綱引きを注視。

- 専門家の視点
  - 2022
年は「大幅上昇」ではなく「下げ止まり」が本質。
  
大阪=インバウンド依存で回復遅れ、名古屋=トヨタを軸に安定、東京=底堅いが一極集中リスク。
  
政策・投資は地方分散が必要。

 

この動画から得られること

- 指標の読み方:公示地価と基準地価の違い、回復局面の見分け方
-
円安×外資:東京の相対割安と外資の購入動機(安全性・利便性・通貨)
-
地域別の実像:東京の底堅さ/大阪の回復遅れ/名古屋の産業基盤
-
リスクと政策:水源地・リゾートの保全と売却制限、国内資本による重要資産の防衛
-
マクロと地価:日銀政策(YCC/金利)と中小倒産の地価感応、円安の追い風との相殺
-
投資戦略:地方分散・用途分散のフレーム、外資と競合しない現実解
(一次取得・物流・データセンター周辺等)

 

専門家の付加価値(実務KPI・チェックリスト)

- マーケット監視KPI
  -
為替:USD/JPY ±5円で投資条件の見直し
  -
金利:10年国債利回り1.0%超でDCF前提を更新(出口CAP2550bp
  -
在庫月数・成約単価・空室率:各エリアの閾値設定(在庫月数>6で売り手優位後退)

- デューデリジェンス(外資競合下の実務)
  -
通貨・金利ストレス(賃料▲5%、空室+5pt、金利+1%)でDSCR≥1.2を死守
  -
外資が敬遠する粒度(中規模・運営改善余地・築古×バリューアップ)の抽出

- 地方分散の軸
  -
産業クラスター(半導体・EV・医療・物流)×労働・住環境(大学・病院・交通)
  -
リスク:ハザード・人口推移・供給計画を点検し、用途(住居/物流/データセンター補完)を最適化

- 政策・資産防衛
  -
水源地・インフラ周辺の取引規制強化に備えた法令チェック
  -
重要資産の国内連合による取得(出資比率・コベナンツ)への関与機会の検討

 

例え話

いまの日本不動産は「バーゲン中の百貨店」に似ています。
為替セールで外からの客が殺到する一方、
店の本丸(重要資産)は売らない工夫(制度・資本)が必要。
賢い買い手は、
レジ前の行列(人気案件)を避け、
品質と在庫(運営改善余地)を見極めて別フロア(地方・用途分散)で選びます。

 

視聴後アクション

- 1. 指標をブックマーク:為替・10年国債利回り・成約単価・在庫・空室率を月次でチェック
- 2.
エリアを3つ絞る:産業クラスター×生活利便×ハザードで地方分散の候補を抽出
- 3. DCF
を作る:CAP・出口利回り・金利のストレス前提をセットし、DSCR≥1.2の基準で比較
- 4.
バリューアップ案:築古×運営改善(1K→1LDKWi-Fi、宅配BOX等)のROI610年回収)を試算
- 5.
リスク対策:契約時に金利キャップ・原価スライド等を検討、為替インパクトは割引交渉材料に
- 6.
資産防衛:水源地・インフラ周辺の取引は法令・条例を要確認、疑義は専門家へ相談

 

不動産投資に興味のある方は、春を導く不動産投資と友達になりませんか?
▼LINE登録はこちらから
https://lin.ee/BbrViHN
友達限定で、完全非公開の物件ごとの事業計画動画を不定期でお届けします!!

 

税理士法人 A to Y 
〒460-0014 愛知県 名古屋市中区富士見町7-11 
電話番号 052-331-0286
FAX番号 052-331-0317

AtoY 相続事業承継クラブ】
相続の情報が氾濫する世の中・・・
「現場のプロ」があなたにあった生前対策方法を親身にサポートいたします。

失敗しない不動産投資の事業計画書を作ろう!!

【失敗しない不動産投資の事業計画書
不動産投資に興味ある方
資産形成に不動産投資を検討している方
不動産投資に絶対に失敗したくない方