【倒産件数前年比3割増】中小零細企業に押し寄せる経営悪化・倒産の波

東京商工リサーチが発表した2023年度上期(1月〜6月)のデータをもとに、
現在の中小零細企業が直面している厳しい倒産状況とその背景について解説します。

  1. 倒産件数「4,000件」の壁を超えた実態

2023年7月に発表されたデータによると、
今年度上期の倒産件数(負債総額1,000万円以上の法的整理)は4,042件に達しました。
これは前年同期比で約3割の増加となり、
4,000
件台に乗るのは3年ぶり、
増加傾向は2年連続となります。

しかし、この数字には注意が必要です。
統計に含まれるのはあくまで「法的整理を行った法人」が中心であり、
個人事業主の廃業や自主廃業(閉店)などはカウントされていません。
これらを含めた実態的な件数は、
1
万件を優に超えているのではないかと推測されます。

  1. 鮮明になる「企業の二重構造と二極化」

2022年度の決算を見ると、
トヨタ自動車をはじめとする大手上場企業は、
円安による輸出増の恩恵を受け、
史上最高益を記録するケースが多く見られました。
法人税収も過去最高を更新しています。

その一方で、中小零細企業の回復は著しく遅れています。
大手企業が「陽」であるならば、
中小企業はその影に隠れた「陰」の部分を一身に背負っている状況です。
コロナ禍において実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)などの支援策で
なんとか持ちこたえていた企業の「延命」が限界に達し、
足元で経営破綻が加速しています。

  1. 25年ぶりの「全業種・全地域」での倒産増加

今回の統計で特筆すべきは、
産業別(10分類)のすべて、
および地域別(全国9地区)のすべてにおいて、
倒産件数が前年同期を上回ったという点です。

  • 全業種での増加: 1998年以来、25年ぶりの現象
  • 全地域での増加: 2000年以来、23年ぶりの現象

1998年は大手金融機関の経営破綻が相次いだ金融危機の年であり、
2000
年はITバブル崩壊の年でした。
現在の状況は、
それらの歴史的な経済危機に匹敵する深刻な局面にあるといえます。

  1. 自動車業界に見る構造的変化

大手自動車部品メーカーの大型倒産も発生しています。
これには昨今の原材料高に加え、
世界的な「EVシフト(電気自動車化)」やSDGsの流れも影響していると考えられます。
ガソリン車から電気自動車への転換は、
エンジン部品などを製造してきた中小メーカーにとって死活問題です。
時代の急速な変化に対し、
自社でブレーキをかけることができない厳しい現実が浮き彫りになっています。

  1. 経営における教訓:リスク分散の重要性

中小・零細企業が生き残るための教訓は、
投資の世界と同じく「リスクの分散(ポートフォリオ管理)」にあります。

  • 特定の1社や1つの業種だけに依存しない。
  • 複数の「立ち位置(事業の柱)」を持つ。

一箇所がダメになっても他でカバーできる体制を整えておかなければ、
取引先の倒産による連鎖倒産や、
業界全体の構造変化に巻き込まれてしまいます。
現在の倒産増加を「他山の石」とし、
自社のリスク管理を改めて見直す時期に来ています。

要約

- 何が起きているか(全体像)
  - 2023年度上期(16月)の法的整理は4,042件(前年同期比約3割増)。
    統計外の個人廃業・自主閉店を含めれば実勢は1万件超の可能性。
  - 大企業は円安追い風で最高益の一方、
    中小零細は支援終了・物価高・人手不足で延命の限界に達し、倒産が加速。

- どこで増えているか(業種・地域)
  - 業種:飲食(居酒屋中心)が最多、次いで建設・食品関連。
    サプライチェーンの歪みとコスト高が直撃。
  - 地域:25年ぶりに全業種・23年ぶりに全地域で前年超。
               都市部(東京・大阪など)に集中。
  - 例外的強さ:東海4県(愛知・岐阜・三重・静岡)は相対的に低水準。
                         製造業基盤の強さと堅実経営(過度な拡張を避ける)が寄与。

- 背景の構造変化
  - EVシフト・SDGs対応等で、エンジン系サプライヤーなどに構造的逆風。
    原材料高・為替変動と重なり、中小部品メーカーの破綻も発生。

- 教訓(経営の示唆)
  - 支援は延命でしかない。
    単一顧客・単一業界依存からの脱却、事業ポートフォリオの再設計、資金・人・取引の分散が必須。

 

例え話

 一本脚のスツールは軽く揺れただけで倒れます。
三本脚・四本脚の椅子(複数事業・複数顧客・複数チャネル)にしておけば、
地震(構造変化)が来ても座り続けられます。

 

専門家が足す実務の勘所

- 早期警戒KPI
  - 13週キャッシュフローの週次ローリング
 /DSCR1.0の週の特定
 /手元資金=月商の13カ月確保
  - 売掛回収サイト延伸・在庫回転日数の悪化・粗利率の低下・労務/原材料比率の急伸をアラート化

- 取引集中リスク
  - 上位3社売上比率<50%、
    仕入先の二重化、
    信用限度と前受・デポジット活用

- コストと固定費の可変化
  - SKU/メニュー80:20最適化、
    外注・シフト設計で変動費化、
    共同配送・設備共用

- 事業転換と売上の複線化
  - EC/内食/サブスク・法人需要へのピボット、
    既存設備の別用途活用、
    補助金は構造転換に限定して使う

- 金融機関との対話
  - 月次KPIと計画(リスケ/コミットライン/コベナンツ緩和)を事前に相談。
    情報開示で伴走を引き出す

 

この動画から得られること

- 2023上期の倒産動向(業種・地域・構造要因)の要点
- 早期警戒KPI13週キャッシュフローの運用方法
- 取引先・仕入先の集中リスク低減と前受・保証の使い方
- 固定費の可変化、SKU/メニュー最適化、チャネル多角化の具体策
- 金融機関との対話(開示・計画・条件変更)の勘所
- 東海的「堅実経営」を各社の現場に移植するチェックリスト

視聴後アクション

- 13CFを今日作る
  - 週単位の入出金計画を作成。
    資金ショート見込み週と打ち手(回収前倒し・支払延伸・前受)を列挙する。

- 集中度を測る
  - 上位3社売上比率・上位3社仕入比率を算出。
    閾値超なら代替先・新規開拓を着手。

- 固定費を可変化
  - 家賃・人件費・リースの見直し。
    サブスク・業務委託・共同利用で変動費化する案を作る。

- SKU/メニューを絞る
  - 売上上位20%に集中。
    粗利率が低いSKUは停止・代替。
    原価と生産性を同時に改善。

- 新チャネルを試す
  - EC・テイクアウト・法人販売など、2つ以上の新チャネルの小規模実験を設定。

- 金融機関に先手で相談
  - 月次KPIと13週CFを持参し、条件変更やコミットラインを事前協議。
    伴走支援を引き出す。

 

 まずは「数字を見える化」し、
脚(事業の柱)を増やしましょう。
今日、13CFと集中度を算出し、
固定費の可変化とSKU集中、
新チャネルの実験計画を1枚にまとめてください。
荒天の海で生き残るのは、
舵(数字)と複数の帆(分散)を持つ船です。
今すぐ、舵取りを始めましょう。

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