2023年の路線価をテーマにした不動産の相続、
特に「タワマン節税」を巡る新たな動きについて解説します。

相続税と不動産の現状

相続税を納める方のほとんどが不動産を所有していますが、
「相続が三代続くと、先祖代々の財産はなくなる(あるいは23割まで減る)」
と言われるほど、その負担は小さくありません。

かつては「家長」が財産と責任を共に引き継ぐのが一般的でしたが、
近年は自己主張の強い相続人が増え、
責任を回避しつつ権利だけを主張する傾向が見られます。
その結果、相続財産が分散・目減りし、
かつてのように資産を維持することが難しくなっているのが現状です。

タワマン節税の仕組みと課題

多くの人が節税を考える中で、
注目されてきたのが「タワマン(タワーマンション)節税」です。
マンションは一戸あたりの土地持ち分が極めて少ないため、
土地の評価額を低く抑えられます。
一方、建物部分は市場価格が非常に高いにもかかわらず、
相続税評価においては減価償却などによって評価額をさらに下げることが可能です。

この「実勢価格(市場で売れる価格)」と
「評価額(税計算上の価格)」の大きな差を利用し、
例えば、相続直前に高額なタワマンをローンで購入して評価額を圧縮し、
相続後にすぐ売却することで、
納税額を大幅に減らす手法が横行していました。

2022年の最高裁判決と国税庁の対応

この流れを変えたのが、
2022
年の最高裁判決です。
この事例では、評価額3.3億円として申告された物件が、
相続直前に5.15億円で売却されていました。
90
代の被相続人がローンを組んで購入し、
相続後すぐに売却するという極端なケースであったため、
裁判所はこれを「意図的な課税逃れ」と認定しました。

国税庁の調査によると、
全国のタワーマンションにおける実勢価格と評価額の乖離(かいり)率は
平均3.16倍に達していました。
これを受け、国税庁は以下の新しい評価基準を導入することを決定しました。

  • 新基準:
     実勢価格と評価額の乖離率が「1.67倍」を超える場合、
    従来の評価額に乖離率と0.6(補正係数)を掛け合わせ、
    評価額を引き上げる。

これにより、極端な乖離を利用した節税手法は事実上封じられることになります。

まとめと考察

今回の見直しにより、
タワマンの需要に一定の影響が出る可能性はありますが、
本来の居住目的で購入する層も多いため、
市場全体が崩壊することはないでしょう。

ただし、今回の事案のように
90代でローンを組み、相続後即座に売却する」
といったあまりに露骨でずさんなスキームは、
税務署や裁判所の厳しい目を引くことになります。
今後は、法に則った適正な範囲での資産防衛がより一層求められる時代になると言えます。

要約

- 何がテーマか
  - 相続税×不動産、とりわけ「タワマン節税」に対する最新の司法判断と国税庁の評価見直しを整理。

- 背景(相続と資産の現状)
  - 課税割合は全国9.3%(東京18.1%)。
    資産構成は土地45.8%→33.2%へ低下、現預金34.0%で逆転=納税を見据えた現金化が進行。

- タワマン節税の仕組み
  - 区分所有は土地持分が極小、建物評価は減価で圧縮=実勢価格(時価)と相続税評価額の乖離が大きい構造。
  - 相続直前にローン購入→相続直後に売却して評価差を利用、納税圧縮を図る手法が横行。

- 転機(最高裁と国税庁の新基準)
  - 2022年最高裁:90代でローン購入相続直後売却(評価3.3億/売却5.15億)を「課税逃れ」と認定。
  - 国税庁:全国平均の乖離率は3.16倍。
                  新ルールでは乖離率が1.67倍超なら、従来評価額×乖離率×0.6(補正係数)で引上げ可能に。

- 何が変わるか(実務のポイント)
  - 露骨な節税スキームは実質封じ込め。
    居住・保有の実態や資金調達の合理性、保有期間など実質がより重視へ。

例え話

 型紙(従来評価)と現物(実勢価格)が大きくズレた服は、
「つめ物(補正係数)で実寸に近づける」調整が入るイメージ。
極端なサイズごまかしは通らない時代に。

専門家としての付加価値

- 実質重視のチェックリスト
  - 目的:居住・資産形成の合理性(相続直前の駆け込み・即時売却はリスク大)
  - 保有期間:短期即売却は乖離調整の標的。中長期保有・使用実態を整える
  - 資金:年齢・収入に見合う返済可能性(LTV/DSCR)と資金使途の妥当性
  - 比較:同一棟・近隣の成約事例(時価根拠)と評価の乖離率の事前把握
  - 証憑:購入・保有・使用に関する意思決定の記録(議事録・稟議・ライフプラン)

- 代替策の設計
  - 小規模宅地等・配偶者軽減・暦年/相続時精算課税の使い分け
  - 不動産は運用利回り・流動性・修繕負担を織り込んだ総合最適

この動画から得られること

- タワマン節税の仕組みと、最高裁・国税庁の新しい判断軸
- 乖離率1.67倍・補正係数0.6の意味と評価引上げの計算イメージ
- リスクの高い行動(相続直前購入・直後売却、過大ローン等)の具体例
- 実質審査に耐えるための証憑・保有実態・資金計画の整え方
- タワマン以外の相続対策(小規模宅地・配偶者軽減・贈与制度等)の組合せ

視聴後アクション

- 乖離率を測る
  - 自物件(または候補物件)の実勢価格と相続税評価額を比較し、乖離率が1.67倍を超えるか確認。

- 実態を整える
  - 居住・保有の実態(居住実績・賃貸運用・修繕計画)と資金計画(LTV/DSCR)を文書化する。

- タイミングを見直す
  - 相続直前の購入や相続直後の売却は避け、保有期間と使用実態に説得力を持たせる。

- 代替策を検討する
  - 小規模宅地・配偶者の税額軽減・贈与制度(暦年/精算課税)の適用可能性を税理士と試算。

- 証拠を残す
  - 取得理由・家族会議メモ・資金源・時価根拠(成約事例)をファイル化。将来の説明資料に備える。

 まずは「乖離率の見える化」と「実態の整備」です。
今日、対象物件の時価と評価額を並べ、
1.67
倍ルールの影響を試算。
居住・保有・資金の合理性を文書で整え、
タワマンに偏らない相続対策の代替案を税理士と設計してください。
数字実質で備えることが、
これからの資産防衛の王道です。

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