【隠れた敵!】インフレが資産形成に及ぼす影響と、資産減少を防ぐためのリスク管理

世界的な情勢不安や自然災害、環境破壊など、
現代社会は多くの課題に直面しています。
その中でも、私たちの家計や資産形成に直結し、
かつ「直接的な影響が見えにくい」のがインフレ(物価上昇)です。
今回はインフレの本質を理解し、
大切な資産を守るための方法を考えていきます。

  1. インフレの正体と、日本を襲う「二つの要因」

インフレとは、
一言で言えば「物価の上昇」です。
日本では2022年の春頃から顕著になりましたが、
インフレには大きく分けて二つの原因があります。

  • 需要引継型インフレ(プラスの側面):
     モノを欲しがる「需要」が増えて価格が上がること。
    企業の収益が上がり、
    従業員の給与アップにつながる好循環を生みます。
  • 費用圧迫型インフレ(マイナスの側面):
     原材料高や供給不足(半導体不足など)により、
    やむを得ず価格が上がること。
    企業の利益を圧迫し、
    コストカットやリストラを招く懸念があります。

現在の日本は、
このプラスとマイナスの要因が混在しており、
特に原材料高によるマイナスの影響が強く出ています。

  1. 「現預金」だけで持つリスク:20年で価値は3割減?

日本は過去10年間(2012年〜2022年)、
インフレ率が平均0.5%程度と、
物価がほとんど変わらない特殊な環境にありました。
しかし、今後はそうはいきません。

例えば、インフレ率が年2%で推移すると仮定します。

  • 現在1万円で買えるモノが、
    1
    年後には1200円出さないと買えなくなります。
  • 20年後には約14,859円にまで値上がりします。

これは逆に言うと、
「今の100万円の価値が、20年後には約67万円まで目減りする」
ことを意味します。
現金の額面は変わらなくても、
モノを買う力が約3割失われるという、
インフレの恐ろしさがここにあります。

  1. 資産形成の鉄則:インフレに強い資産への「分散」

インフレによる資産の目減りを防ぐには、
現金や預金の一部を、
インフレに強い資産に置き換える必要があります。

  • 株式・投資信託:
     景気が良いインフレ局面では企業の収益が増えるため、
    株価も上昇しやすく、
    インフレヘッジとして有効です。
  • 不動産・土地:
     モノの価値が上がる局面では、
    現物資産である不動産の価値も上昇する傾向があります。
  • 金(ゴールド):
     変動が比較的穏やかで、
    世界共通の価値を持つ金は、
    資産の「逃げ道」として有力です。

大切なのは、
特定の投資商品に全力を投じるのではなく、
ポートフォリオ(資産の組み合わせ)を組んで分散投資を行うことです。
現在の株価が必ずしも実態経済を反映していない可能性も考慮し、
慎重に分散させる必要があります。

  1. リスク管理の盲点:有事には「キャッシュ」も必要

インフレ対策として資産をモノに換えることは重要ですが、
同時に現金の重要性も忘れてはなりません。

「災害大国である日本において、震災などの有事の際に最も強いのは、やはり手元の現金である」
と指摘します。
資産を分散させる中にも、
即座に動かせるキャッシュを一定量確保しておくことが、
真のリスク管理に繋がります。

また、生活防衛の観点からは、
価格が高騰している食品などを
「備蓄可能な範囲で確保しておく(物理的な資産)」という考え方も、
一つの自己防衛策となり得ます。

結論

いざという時、
国がすべての国民を助けてくれるわけではありません。
インフレの要因を正しく把握し、
自分の資産をどのように守るべきか、
自分で学び、考える姿勢が不可欠です。

円安や物価高が構造的な問題となっている今、
信頼できる専門家のアドバイスも参考にしながら、
インフレに負けない強固な資産形成を目指しましょう。

要約

- 何が起きているか
  - インフレ(物価上昇)は日本でも構造的に進行。
    需要超過による「需要牽引型」と原材料高・供給制約による「費用圧迫型」が混在し、
    家計と企業収益を同時に揺さぶっている。

- なぜ危険か(現預金の目減り)
  - 年2%のインフレが続くと、20年後の実質購買力は約67%に。
    現金は額面が不変でも「買える量」が3割減る。

- どう守るか(分散と現金の両立)
  - 株式・インデックス投信、不動産・REIT、金(ゴールド)、コモディティ等のインフレ耐性資産へ分散。
    併せて有事対応の生活防衛資金(現金)を確保し、投資と流動性のバランスを取る。

- 何に注意するか(運用と備え)
  - 一点集中・短期勝負は禁物。
    資産配分とリバランスをルール化。
    日本は災害多発現金・生活必需品の備蓄も「物理的インフレヘッジ」として有効。

例え話

 インフレは「ゆっくり沈むエスカレーター」。
立ち止まる(現預金だけ)ほど地下へ下がる。
上り方向へ進むには、
分散投資という歩みと、
非常ボタン(現金)の両方を持つ設計が必要。

専門家としての付加価値

- 資産配分(例)
  - コア:全世界株式インデックス(為替含む成長取り込み)
  - サテライト:J-REIT/グローバルREIT、金/コモディティ(5〜10%目安)、短期債・円MMF
  - 生活防衛資金:612か月分の現金を別口座で確保

- 金利・為替の設計
  - 債券は短期・変動中心でデュレーションを抑制。
    為替は長期無ヘッジを基本、短期目的は一部ヘッジも選択肢。

- インフレ連動の活用
  - 国内個人向けは限定的だが、物価連動国債関連のETFやグローバルTIPSで「実質リターン」を補強。

- 住宅ローンもヘッジ
  - 変動金利リスクが不安なら一部固定化。
    負債サイドの金利管理は立派なインフレ対策。

この動画から得られること

- インフレの仕組み(需要牽引型/費用圧迫型)と家計への影響
- 「年2%で20年=約3割目減り」の実質リスクの把握
- インフレに強い資産クラスと推奨配分の考え方
- 生活防衛資金の目安、リバランスの運用ルール
- 債券のデュレーション管理、為替ヘッジの是非
- 住宅ローン・備蓄を含む総合的なリスク管理

視聴後アクション

- いまの比率を書く
  - 現金・株・投信・不動産・金などの現状比率を紙1枚にまとめる。

- 生活防衛資金を確保する
  - 生活費6〜12か月分を別口座の現金で確保し、投資資金と分ける。

- 配分とルールを決める
  - コア(全世界株)+サテライト(REIT・金・短期債)の目標比率と、
    年1回リバランス(乖離±5%)を明文化。

- 積立を自動化する
  - 毎月の積立額を設定。
    まとまった資金は3〜6回に分割投入する。

- 金利・為替の点検をする
  - 債券は短期中心か確認、為替ヘッジの要否を保有目的ごとに判断。

- 「物理的ヘッジ」を整える
  - 現金の手元保管と、長期保存可能な食品・日用品の適量備蓄を行う。

- 専門家に相談する
  - 配分案と住宅ローンの金利リスクを、信頼できる専門家にレビューしてもらう。

 まずは「見える化」と「ルール化」です。
今日、資産の現状比率と生活防衛資金を確認し、
配分・リバランス・積立の3点セットを文書化。
短期債・REIT・金の役割を加え、
有事の現金と備蓄を整えてください。
流行ではなく設計で、
インフレに強い家計へ。

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