サウナ付きの戸建住宅を分譲していたある建設会社が、
破産に追い込まれました。
2021年創業と歴史の浅い会社でしたが、
売上高は約12.9億円から約21億円へと急拡大を遂げていました。
しかし、その急成長の裏で深刻な問題が山積していたようです。
倒産に至る主な要因
倒産の直接的な原因は、
建築資材の高騰に対する価格転嫁の遅れと、
原価管理体制の破綻です。
これにより資金繰りが急速に悪化しました。
さらに、
追い打ちをかけるように
税務調査が入ったことで
金融機関からの資金調達が困難となり、
進めていたスポンサー交渉も不調に終わったことで、
最終的に行き詰まった形です。
機能不全に陥った社内体制
同社の内部統制は、
成長スピードに追いついていなかったといえます。
具体的な問題として、以下のような実態が挙げられています。
- 原価管理の不在:
事前の社内承認なしに発注や外注が行われるなど、
基本的な仕組みが機能していませんでした。 - 追加請求の不備:
設計や施工の途中で仕様変更が生じても、
顧客への追加請求を適切に行えていませんでした。
本来であれば利益を確保すべき局面で、
逆にコストだけが膨らむという悪循環に陥っていました。
まさに、急成長の裏で内部統制が欠如した典型的な事例といえるでしょう。
建設業界への安易な参入が招くリスク
幸いにも、
今回は同業他社による救済措置が取られたため、
顧客への物件の引き渡しは行われたとのことですが、
これは不幸中の幸いに過ぎません。
建設業界は、
資金繰りの管理が非常に難しい世界です。
最近では、
本業が別にある不動産会社などが
「木造住宅なら簡単だ」
とフランチャイズ形式で
安易に参入するケースをよく見かけますが、
そこには大きなリスクが潜んでいます。
建設のノウハウが乏しいまま、
十分な営業教育や管理も行わずに事業を拡大すれば、
最終的に迷惑を被るのは顧客です。
消費者に求められる「見極める目」
不動産や住宅を購入する側も、
華やかな広告や急成長の勢いだけに惑わされてはいけません。
その会社がどのような仕組みで運営されているのか、
信頼に値する管理体制があるのかを慎重に見極めることが、
身を守るために不可欠です。
サウナ付き戸建てに注力、売り上げ急拡大したが…札幌の住宅会社が倒産した顛末
要約
- 倒産の直接要因
- 建材高騰の価格転嫁が遅れ、原価管理が機能不全に。
資金繰りが悪化した局面で税務調査が入り、金融支援が細り、スポンサー交渉も頓挫して破産に至った。
- 内部統制の欠落(急成長の裏側)
- 社内承認なき発注・外注、
設計変更・仕様変更の追加請求(チェンジオーダー)未実施など、
基本プロセスが崩壊。
急拡大に管理体制が追い付かず「売上増=資金ショート」を招いた典型例。
- 構造的リスク(安易な参入)
- 建設は前払金・出来高・仕掛・未成工事支出金が絡む資金管理の難度が高い業態。
「木造は簡単」とFCで安易に参入すると、統制・ノウハウ不足が顧客被害に直結。
- 消費者側に必要な視点
- 華やかな広告や急成長の数字でなく「運営の仕組み・管理の質」を見ること。
会社の実力=仕組み×統制。これを見抜くことで自衛できる。
この動画から得られること
- 建設会社が倒れる因果関係(価格転嫁遅れ→原価逸脱→資金繰り破綻→金融縮小)の理解
- 施工会社側の統制テンプレ(承認ワークフロー・追加請求・出来高管理・資金繰り)
- 施主が契約前に確認すべきDDポイントとリスク条項(前払保全・遅延・倒産時対応)
- 現場で効くKPI(原価率・粗利率・出来高・CCC)と月次での見方
- 「見せかけの成長」を見抜くレッドフラッグと回避行動
例え話
急成長の住宅会社は、
ブレーキ(内部統制)を整えずに
エンジン(売上)だけを載せ替えた車に似ています。
直線では速く見えても、
カーブ(資材高騰・設計変更・税務調査)で
一瞬にしてコースアウトします。
安全に走るには、
まずブレーキとタイヤ(統制と現金管理)を整えることが先です。
専門家としての付加価値
- 施工会社側:最低限の統制SOP
1) 予算統制:見積→予算承認→購買・外注は稟議必須(閾値:100万円超は決裁二段階)
2) チェンジオーダー:設計/仕様変更は書面合意→追加見積→合意後着工→請求
3) 進捗管理:WBS/出来高管理(月次出来高=請求根拠)
4) 資金繰り:週次キャッシュ予測(13週)+前払・中間金の回収設計
5) 税務・監査:月次試算表の早期化、棚卸・仕掛の棚卸ロジック明確化
- KPI目安(警戒線)
- 粗利率:注文戸建て20〜25%、原価率上振れ>3pt継続は是正案件
- 追加請求回収率:90%以上(設計変更の取り逃しを可視化)
- 前払回収比率:契約金+中間金で工事原価の≥60%を確保
- CCC(現金化サイクル):60〜90日内に収める
- 施主側:契約前DDチェック(抜粋)
- 財務:直近3期のBS/PL/CF、粗利・販管・在庫/仕掛の推移、金融機関との取引状況
- 施工能力:一級建築士等の専任体制、着工/引渡し件数と遅延率、アフターの実績
- 保全:前払金の保全(住宅完成保証・前払金保全措置)、住宅瑕疵保険の付保、履行(完成)保証の有無
- 反社・法令:建設業許可、労基/消防/行政処分歴、税務滞納や登記上の担保過多
- ガバナンス:稟議/見積承認の有無、追加変更の書面フロー
- 契約で守るべき条項(抜粋)
- 価格スライド条項(資材価格の一定変動で見直し)
- 変更・追加の取り決め(書面合意がなければ工事不可)
- 支払と出来高の連動(工程ごとの出来高検査→支払)
- 遅延・倒産時の解除・引継条項(中途引継ぎ・図面/材料の権利帰属、保証金/保全措置)
- デポジットは保全口座/エスクローで管理
視聴後アクション
1) 施工会社は「追加変更の書面フロー」と「稟議承認」を即日ルール化
2) 13週資金繰り表を作成し、前払・中間金と出来高を連動させる
3) 施主は契約前に直近3期の決算概要・完成保証・前払保全・瑕疵保険の有無を確認
4) 契約書に価格スライド、変更合意、倒産時引継条項を盛り込む
5) 前払金は保全口座/エスクローで支払う運用に切替
- 用語の簡潔説明
- チェンジオーダー:設計・仕様の変更に伴う追加見積と合意・請求の手続。
- CCC(Cash Conversion Cycle):現金化サイクル。
短いほど資金繰りに有利。
補助資料
- チェックリスト(抜粋)
- 会社DD:財務・許認可・保証・統制の確認項目
- 契約条項:価格スライド・変更・出来高支払・解除/引継・保全
- KPIモニタ:粗利率・追加請求回収率・前払回収比・CCC
- テンプレ(要点)
- 13週資金繰りフォーマット(建設業版)
- チェンジオーダー申請/承認ひな形
- 契約前DD質問票(施主→施工会社)
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