今回は、入退去時に必ず発生する「原状回復工事費用」についてお話しします。
特に2月から4月の繁忙期は、
転勤や卒業などに伴う退去が多く、
オーナー様にとっては原状回復の判断が収益性に直結する時期です。
室内の修繕において、
オーナー様が気をつけるべき点について、
私の体験を交えて解説します。
- 管理会社に「任せっきり」にするリスク
原状回復工事を管理会社に
すべて一任しているオーナー様は多いかと思います。
しかし、残念ながらすべての業者が善良であるとは限りません。
工事内容を精査せずにお任せ状態にしていると、
不要なコストを支払わされている可能性があります。
- 実際にあった「見積もりの水増し」事例
以前、ある入居者(退去者)の方から、
「リフォームの見積もりが思ったより高いので見てほしい」
と相談を受けたことがありました。
内容を確認したところ、
清掃費などは許容範囲内でしたが、
クロスの張り替え費用が異常に高額でした。
詳しく見てみると、
クロスの単価自体は適正だったのですが、
施工面積(平米数)が異常に水増しされていたのです。
ワンルームマンションであるにもかかわらず、
計上されていた面積は、
壁と天井を2回張り替えられるほどの数字になっていました。
このように、
平米数を誤魔化してリフォーム代金を上乗せするケースは、
実務において決して珍しいことではありません。
- 工事の構造と「中間マージン」の現実
通常、管理会社は自社で工事を行うのではなく、
下請けのリフォーム会社へ発注します。
そのため、オーナー様からは見えにくい
「下請け業者による数字の操作」が紛れ込む余地があります。
さらに、管理会社自身もビジネスとして、
下請けからの見積もりに自社の利益(マージン)を上乗せします。
この上乗せ分は会社によってまちまちですが、
工事費の15%〜20%、
多いところでは30%ほど上乗せされることもあります。
- 収益性を守るためにオーナーがすべきこと
物件の収益性を高めるためには、
上がってきた見積もりに対して
しっかりとした「交渉」と「精査」を行うことが不可欠です。
担当者によって対応はさまざまです。
丁寧に内容を説明しに来る担当者もいれば、
説明なしに請求書だけを送りつけたり、
さらには回収した家賃から
勝手に工事費を差し引いて精算を済ませたりする不親切な担当者もいます。
オーナー様の大切な資産を運用している以上、
本来は誠実であるべきですが、
中には「このオーナーなら気づかないだろう」と安易に考えている会社も存在します。
結論
大切な資産を守り、
収益を最大化させるために、
以下のことを徹底しましょう。
- 工事着工前に、必ず見積書を提示させて内容を精査する。
- 不自然な平米数や項目がないか確認し、疑問点は必ず問い詰める。
- あまりに不透明な対応が続く場合は、管理会社の変更も視野に入れる。
オーナー様ご自身が
「しっかりチェックしている」という姿勢を見せるだけでも、
不当な上乗せを防ぐ抑止力になります。
ぜひ、工事前の見積もり確認を習慣づけてください。
要約
- 原状回復費用は放置すると収益を侵食。
管理会社に任せきりだと、過大見積や中間マージンの上乗せが混入しやすい。
- 実務上よくある不正は「平米数の水増し」。
単価は適正でも数量(面積)を大きく見せて総額を吊り上げる。
- 管理会社は下請けに再発注する構造が一般的で、15〜30%のマージンが上乗せされることもある。
内訳と根拠の開示が不可欠。
- 収益を守る要点は、着工前の見積精査・面積検算・複数見積・写真と根拠資料の添付要求・不透明対応が続く場合の管理会社見直し。
- 例え話:オーダースーツで布地の使用量を2倍請求されたら誰でも気づきます。
クロスや清掃も同じで、面積(数量)が過剰なら費用は過剰です。
まず「採寸(実測)」の検証が最短の防衛策です。
この動画から得られること
- 原状回復費用が膨らむ典型パターン(平米数水増し・項目の二重計上・高率マージン)
- 見積の正しい読み方(材・工・諸経費の分解、単価と数量の照合、写真・図面の突き合わせ)
- 面積検算の基本(壁面=周長×高さ−開口部、天井=床面積の目安)と相場感のつかみ方
- 工事前承認フロー、複数見積、コストプラス契約・リベート禁止条項などのガバナンス設計
- 税務と保険の活用(修繕費/資本的支出の区分、インボイス対応、火災・施設賠償保険の適用可否)
専門家の付加価値(実務ポイント・チェックリスト)
- ルールと相場
- 原状回復ガイドライン(国交省)の基本:経年劣化・通常損耗は貸主負担、過失損傷は入居者負担を原則化。
- 相場感の把握(地域差あり・材工込の参考レンジ):量産クロス1,000〜1,500円/㎡、
ルームクリーニング20,000〜40,000円、
床ワックス5〜10坪で1〜2万円。
- 面積検算と根拠
- 壁面積=部屋周長×高さ(一般に2.4m前後)−開口部。
天井面積=床面積が目安。
- 見積に「天壁一式」とある場合でも、数量(㎡)・単価の内訳、実測図・写真の添付を要求。
- 見積の透明化
- 材料費・労務費・諸経費・管理マージンを分解。
諸経費率・マージン率の上限を契約で明記(例:紹介料10%上限、リベート禁止)。
- 複数見積(最低2〜3社)と同一仕様比較、
代替案(部分張替え・補修・再生塗装・アクセントクロス)の提示を義務付け。
- 発注とガバナンス
- 工事前承認フロー(見積→質問→再見積→承認→着工)。
完了前後の写真・検収サイン必須。
- 年間包括契約(単価表・標準仕様・SLA)で単価ブレを抑制。
KPI:原状回復単価/㎡、空室日数、再募集着手までの日数。
- 保険・税務
- 入居者の過失損害は火災保険(借家人賠責)や施設賠償の対象チェック。
- 税務区分:機能向上・資本的支出は資産計上、同等復旧は修繕費。
30万円未満の少額資産や短期前払費用の活用、インボイス対応で仕入税額控除を確保。
- 管理会社の見直し基準
- 内訳未開示・数量根拠なし・勝手差引精算が続く場合は是正要求→改善なければ相見積ルール化・切替検討。
- 実務チェックリスト(着手順)
- 1)退去前立会いに同席し写真・損耗箇所を記録
- 2)見積は材工・数量・単価の分解、実測図・写真添付を必須化
- 3)壁面積を周長×高さで概算検算、天井=床面積で照合
- 4)2〜3社の同仕様見積を取得、代替仕様も比較
- 5)承認フロー・KPI・単価表を年次で更新、保険・税務処理を確定
視聴後アクション
- 今日やること:直近の見積書を用意し、数量(㎡)・単価・諸経費の3点に赤線を引いて確認。
壁は「周長×高さ」で概算し、過大なら質問を入れてください。
- 今週中:同一仕様で2〜3社に相見積を依頼。
見積には実測図・写真の添付と、部分補修・再生塗装などの代替案提示を条件化します。
- 今月中:管理会社と「工事前承認フロー」「単価表」「写真必須」「支払いは検収後」の4点を文書合意。
保険適用可否と税務区分(修繕費/資本的支出)も確認。
- 次回退去時:退去立会いに同席し、負担割合をその場で書面化。
再募集開始日までの工程表を作り、空室日数を短縮。
- 迷ったら:「数量の根拠は何ですか」「写真と図面をください」の2つを伝えれば十分に前進します。
根拠が出ない請求は承認しない—これが収益を守る最短ルールです。
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